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展示会レポート 2024.07.16

6月12日〜14日 開催 最先端の電子回路、基板、実装、装置、プロセス、電子部品関連企業が集結

動画版展示会レポート: 電子機器トータルソリューション展 2024

基板の窓口編集部

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2024年6月12日(水)~14日(金)、東京ビッグサイト 東展示棟3~6ホール(東京都江東区)にて、「電子機器トータルソリューション展 2024」(主催:JPCA 一般社団法人 日本電子回路工業会)が開催され、来場者数は48,334 名となった。

基板の窓口では、注目の出展企業を総力取材。出展各担当者によるブースでのインタビュー動画をもとに、各社の最新製品や技術をお届けする。

ヤマハ発動機 株式会社

あなたの生産フロアに、今、必要な自動化を「PERFECT FIT AUTOMATION」

https://youtu.be/wIO7zXZrfzg

エレクトロニクス分野の製品需要の伸長にともない電気・電子分野の技術者が圧倒的に不足している。ヤマハ発動機ロボティクス事業部のロボット・自動化技術は徹底的な工数低減で技術者が本来の業務に集中できる環境を実現する。

同社は1984年から40年の歴史を誇り、世界中に多くの顧客を持つ。製品販売だけでなく「使って満足!」までを目標にユーザーと伴奏するサポート体制は高い評価を得ている。

千住金属工業 株式会社

家中まるごと"MILATERA"「低温ソルダリングソリューション」

https://youtu.be/7Px3pCxr-vA

千住金属工業の低温ソルダリングソリューションは「基板へのはんだドロス付着」「はんだ付けの維持・管理」「大量に発生するはんだドロス」といった問題を解決し、近年特に重要度が高まっているカーボンニュートラルに貢献する。

同社が開発した新型低温ウェーブはんだ付け装置により、上記の難点を克服し、世界初の低温フロー工法による量産適用を実現した。

大手家電メーカーとしては世界初の低温フローの量産に成功し、品質においても従来品と同等以上を達成しており、はんだ材料費および、消費電力の削減による大幅なコストダウンが評価されている。

パナソニック コネクト株式会社

自律的に進化し続ける工場 Autonomous Factory の具現化を提案「パナソニック 電子部品実装システム」

https://www.youtube.com/watch?v=b2Wm6Ff3E3U

同社は製造課題の解決や製造プロセスの最適化を実現するパートナーとして、計画通りのモノづくりを実現し、自律的に進化し続ける工場「Autonomous Factory」を提案する。

中でもオートセッテッィングフィーダー(ASF)はテープ電子部品の補給作業の自動化、スキルレス化を実現し、作業負担や部品切れ停止などによる稼働ロスを削減する。

同製品は社内テストによるデータ比で、約50%の部品供給時間の削減を実現した。

JUKI 株式会社

高次元での高速性と汎用性を実現「高速フレキシブルマウンタ LX-8」

https://youtu.be/jlO5OXHrHdE

「高速フレキシブルマウンタLX-8」は表面基板実装における部品の小型化、高密度化、高精度化や生産における変種変量生産への対応に貢献する。

「プラネットヘッドP20S」と「匠ヘッド」の2種類のヘッドユニットを選択することで、生産品目に合わせてフレキシブルにライン構築ができ、最適なパフォーマンスを発揮する。

同製品は生産品目を問わず幅広いユーザーからの支持を得ている。

奥野製薬工業 株式会社

封止樹脂との高い密着性を実現する高信頼性粒状銅めっき「トップクラスターAR」

https://youtu.be/HwSAo97wZk4

部品の熱負荷時に素材界面で発生する剥離による短絡・断線、クラックの発生といった問題に対応した、密着信頼性の高いパッケージング技術が求められている。「トップクラスターAR」はリードフレーム用の硫酸銅めっき添加剤であり「短時間で緻密な凹凸を有する高表面積率の粒状銅めっきが得られる」「得られた粒状銅めっき皮膜は封止樹脂と高い密着性があり、十分な信頼性を発揮する」といった特徴により、これらの問題に対応する。

同製品は現在数社で評価が進んでおり、好評を得ているという。

アールエスコンポーネンツ 株式会社

SBCの世界におけるゲームチェンジャー!シングルボードコンピュータ「OKdo ROCK SBC」

https://youtu.be/qVyGYozNNI4

「ROCK SBC」は、Raspberry Pi類似のシングルボードコンピューターだ。ワンタッチで装着可能なSSDを備え、OSの起動時間が高速だ。また、SoCチップにはAI向けの機能を搭載。さらに映像入出力を得意とし、HDMI4K入力やHDMI8K出力が可能だ。メーカーは「ROCK3シリーズ」では2029年、「ROCK5シリーズ」では2032年までの供給をお約束しており製品ライフの長さも特徴だ。注目されるAI市場に向けたリーズナブルなマイコンとしての使用が期待される。

同製品は日米欧にて量産実績があり、アールエスコンポーネンツ 株式会社においては約2年前に販売を開始した。現在では国内の多数のユーザーによる評価が進んでいる。

株式会社 FUJI

くっつかない を くっつける 超高密度大気圧プラズマ装置 「Tough Plasma ATOM」

https://youtu.be/1Ss41mat2W4

同製品は基板表面への防水コーティングの密着性向上、アンダーフィルの浸透性向上、モールド樹脂の浸透性•密着性の向上に寄与し、不良率の改善に貢献する。

同社のの大気圧プラズマ装置「Tough Plasma」は基板のドライクリーニングと表面改質を同時に行う前処理装置だ。世界最高レベルの処理能力を有しており、高速で安定した表面処理を実現する。

2024年6月にリリースした新製品は、既に5社に導入。10件以上の評価テストが進行中だ(2024年6月現在)。

株式会社 FUJI

多層基板+部品実装をわずか1日で自動製造!エレクトロニクス3Dプリンター「FPM-Trinity」

https://youtu.be/66gVFHvU2Bs

同製品は、電子基板の製造を、早く、簡単に、身近にする。同時に従来の工法では実現が難しい特殊形状デバイスへの対応や、製造にともなう廃液廃材の課題も解決する。

アディティブマニュファクチャリング技法を使い、マルチヘッドのインクジェットで絶縁性樹脂と導電性の銀インクの両方をデジタル印刷して多層回路基板を製造する。さらに、超低温の部品実装を組み合わせ、1台の装置ですべてを自動化した。そのため電子部品実装された基板を、わずか1日でマスクレスかつ自動で製造することを可能にした。

現在開発中であり、近日販売開始を予定している。販売に先立って展開している受託造形サービスではすでに多くのユーザーからの受注を得ている。

Mouser Japan GK

マウザーでらくらくお買い物!部品表ツール「FORTE/マウザーアプリ/パラメトリックサーチ」

https://youtu.be/Jpuxn72iMtk

マウザーの提供する部品表ツールFORTE、マウザーアプリ、パラメトリックサーチ機能は電子部品の購入を強力にサポートする。

部品表ツールFORTEは、購入を検討している部品をまとめてマウザーが提供するアカウントサービス、MyMouserへ保存でき、在庫状況の更新と再注文ができる。さらにチーム共有とプロジェクト管理も可能だ。

マウザーアプリはスマホでMyMouserを利用したり、スマホ画面で見やすく簡単に製品を検索できるツールだ。ワンクリックでマウザーサイトを表示できる。

パラメトリックサーチは、さまざまなスペック・規格から部品の候補を絞り込め、ほしい部品がすぐに見つけられる高機能な検索ツールだ。

東芝情報システム株式会社

オシロスコープの波形特性をAIが自動判定「波形特性自動判定ソフトウェア」

https://youtu.be/1ouenMQvZ0Y

同製品はLSIや電気機器の評価のために、波形の特性をAIで自動判定するソフトウェアである。AIを自由にカスタマイズできるプラットフォームとして提供されており、技術者が目視で確認している波形特性をAIが代わりに判定することにより、効率的な評価が可能となる。

また、過去のデータを学習することで人によるばらつきを抑えた安定した評価も実現できるため、業務の効率化と品質の向上が図れる。

社内での活用事例として、電源特性の評価において波形確認のチェックにかかる時間を85%削減できたという。

日本ケミコン株式会社

リチウム電池を搭載可能な防水筐体のカメラモジュール「NCM03-BCW」

https://youtu.be/Nrh_6muDQSw

日本ケミコン株式会社はアナログカメラモジュールを展示した。電源供給が難しい環境においての設置、映像出力が可能な点が特徴だ。カメラモジュール及びリチウム電池いずれも自社開発しており、満充電で約20分間の電源供給が可能となっている。

このカメラモジュールは主に車両向けに採用されており、特にトラック、タクシー、バスなどのリアカメラとして活用されている。

川崎重工業株式会社

ロボットアームと走行部の一元制御を可能にした、自走式ロボットで工程間搬送に革命を!「TRanbo-7」

https://youtu.be/JpS08cSNfN4

同製品は、JIS規格で推奨される工場通路幅800mmを走行できるスリムなボディを実現し、装置への加工品や部品のセット作業(ロード・アンロード)、保管棚からの部品のピッキングなどに活用可能だ。また、人に接近する距離によって低速走行への切り替えから停止・走行再開などを自動で行い、作業場所への移動後はコントローラの内蔵ビジョンを使うことで、走行部の停止位置を補正のうえ作業できる。

本製品は以下のような特徴を持つ。
1. スリムなボディ設計と高い走行性能
スリムなボディ設計により狭い通路も走行できる。また、狭い工場内の移動に不可欠な旋回(進路変更)が可能で、既存の通路の走行を最小限のレイアウト変更で実現できる。

2. サイクル中に自動で充電可能な非接触充電(オプション)
オプションの非接触充電と走行コース中に設置する充電ステーションによって、サイクル中の自動充電が可能となり、長時間の運用が実現できる。

3. アーム部と走行部を1つのコントローラで制御
1つのティーチペンダントでアーム部も走行部も操作可能であり、シンプルな機器構成と低コスト化を実現した。

本製品をベースとした他社との連携ソリューションの一例として、同社はプリント基板製造大手の株式会社メイコーと共同で、プリント基板用穴明け機の工程間搬送自動化を実現する「Drinbo(ドリンボ)」を国内販売している。

タカヤ 株式会社

世界最高水準の検査スピードを実現!「デュアルサイドフライングプローブテスタ APT-1600FD-A」

https://youtu.be/jiA0dX4iPNs

同社の「APT-1600FD-A」は、上面・下面それぞれにプローブヘッドを配し、基板の裏表同時インサーキットテストを可能にしたフラッグシップモデルだ。本展では、前後装置(ローダー/アンローダー)と連携させた連続自動検査のデモ展示を行った。

基板の上面に4本、下面に2本のプローブを配置。 それぞれが自在に高速移動し、世界最高水準の検査スピードを実現するとともに、検査可能範囲を大幅に拡大した。

国際標準規格であるOPC UAにも対応、ユーザーのMESシステムなどとも簡単に連携させることができ、機器の種類・OS・メーカーなどの垣根を越えて、信頼性の高いデータ交換が行える。

トレックス・セミコンダクター 株式会社

小型、低消費で設計容易化に貢献!60V/300mA 高耐圧 小型低消費降圧DC/DCコンバータ「XC9702 」他

https://youtu.be/chHxp4Hkwlw

同社は12V/24V電源が入力される産業機器等のセンサー向けに小型/低消費かつ高効率な電源ICを提供する。小型周辺部品に対応することで、60V高耐圧動作において世界最小クラスの実装面積を実現した。また、IoT機器等のバックアップ回路/OR接続に最適な理想ダイオードスイッチICで電池の長寿命化に貢献する。

「降圧DC/DC XC9702」は小型、高効率、低リップルを実現し、TO-252等サイズの大きい高耐圧LDOからの置換に最適だ。

また「理想ダイオードスイッチIC XC8110/8111」はダイオードVFに相当するドロップ分がほとんどなく、逆バイアス時逆流電流も 0μAという、理想的なダイオード特性を持つスイッチICだ。

「理想ダイオードスイッチIC XC8110/8111」は逆流防止対策として使用されるショットキーバリアダイオードと比べ電圧ロスを約1/20に抑え、かつ完全な逆流防止機能搭載という理想的なダイオード特性によって、バックアップ電池の電池持ちや小型化に大きく貢献した点を高く評価され、経済産業省後援の「2023年度 省エネ大賞」の「製品・ビジネスモデル部門 審査委員会特別賞」を受賞した。

株式会社 内藤電誠町田製作所

IoT/ICTシステム機器 受託開発・製造ワンストップサービス

https://youtu.be/sa5Z58BmT74

株式会社 内藤電誠町田製作所は回路設計やソフトウエアコーディングから試作、機能評価・信頼性評価、量産や出荷後の保守に至るまでをワンストップで提供することにより、時間と費用のムダをなくし、シームレスな工程間連携により安定した設計品質・製造品質を実現する。

同社は開発完了後に回路やソフトウエアをモジュール化を進め、蓄積されたモジュールの活用により開発期間とコストの短縮を実現している。ICT機器やIoT機器に必須の無線通信についてもモジュール化しているため、同分野ユーザーから高い信頼と評価を得ている。年間数十の開発実績があり、一部についてはホームページでも確認できる。
基板の窓口編集部

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