東芝グループで映像システムソリューションを手掛ける東芝テリー株式会社は、国内最大規模の最先端マシンビジョンが集結する展示会「国際画像機器展2025」(会期は2025年12月3~5日)に出展した。
次世代の産業用カメラとして新製品「Fシリーズ USB 10Gbpsモデル」を披露し、来場者の関心を集めた。これはSony Pregius S ハイスピードセンサーを採用したCMOS(相補性金属酸化膜半導体)カメラとなる。

映像出力やカメラ制御にUSB 10Gbpsインターフェースを用い、従来以上に高精細映像を高速に撮影でき、高速転送性能は従来機種「BUシリーズ」に比べ、約2.4倍向上した。USB タイプCを採用し、小型でリバーシブルな設計により使いやすさも追求している。
また、同社のデバッグソリューションを活用すれば、トラブルシューティングは迅速化され、システムの安定性も向上する。新モデルは白黒とカラー、画素数は5~24.6MPで12機種をラインアップし、26年度から販売していく。
「表面探傷スコープ SFD240305A」は東芝の特許技術「OneShotBRDF」を採用し、フラット面のキズをワンショットで検出するスコープである。OneShotBRDFは検査平面での正反射光と、傷などの欠陥で生じる散乱光を色情報で分解。微小欠陥を色情報で取得することで、ワンショットで瞬時に鮮明な画像にできる。

SFD240305Aは、光沢平面の観測困難な微小傷を色情報で可視化する。測定視野はφ40mm、最小傷は数10μm(いずれも参考値)。検査対象は機構部品(金属・樹脂部品、エッチング部品、鏡面加工面など)や光学部品(光学硝材、光学フィルター、プリズム、ミラーなど)、塗装面、印刷物など幅広い。
多波長同軸開口により高速検査が可能。高解像度USB3.0規格対応カメラを搭載し、パソコンへの接続が容易で、専用ビューワー「SFDViewer」によりカメラパラメーター設定、画像表示・記録ができる。後処理におけるAI(人工知能)との親和性も高い。同スコープにより目視に依存していた微小傷検出を容易化。検査品質の安定化、検査時間の短縮、熟練者のノウハウ継承など、現場の効率化を促進する。なお、同スコープは、24年10月にドイツ・シュトゥットガルトで開催された展示会「VISION 2024」で行われた「VISION Award 2024」でグランプリに輝いている。
また、株式会社 東芝が開発した「Hybrid-3D LiDAR」を参考出展した。LiDARはレーザー光を照射し、反射して戻るまでの時間から距離を測定する技術。東芝が開発したLiDARはメカニカル方式(物理的にレーザーを振って周囲をスキャンする方式)とソリッドステート方式(半導体技術でレーザーを制御する方式)の特長を融合した次世代型のセンサーとなる。
サイズは高さ171×幅55×130mm、重量は600~900gと小型で軽量ながら、最大検知距離は350mであり、200m先の人物を高精度に計測する。小型化によりモビリティーの頂部だけでなく、ロボットアームや把持部などセンサー搭載位置の自由度は向上する。AI(人工知能)を活用した物体認識技術の搭載、悪天候下でも高い認識性能を発揮する機能の搭載も予定する。