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実装・パッケージング 2026.01.20

顧客の要望・供給の変化に即応し、自律的に進化し続ける工場

Autonomous Factory(オートノマスファクトリー)の実現を目指すパナソニック コネクト株式会社

基板の窓口編集部

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次世代電子業界創成プロジェクト「MUSUBI」が2025年11月6、7日に兵庫県姫路市で開催した展示会「実装・組立プロセス技術展」に特別企画として協力出展し、実機を披露した。
オートノマスファクトリーは、生産現場の変動要因である5M(人、設備、材料、方法、測定)のリアルタイム監視がポイント。
展示では設備が止まらない、計画通りの良品生産が行える点を訴求した。

 

 

パナソニックグループで電子部品実装関連システムの販売やサービスなどを手掛けるパナソニックFSエンジニアリング株式会社の齋藤仁取締役回路形成営業統括部長は「パナソニックの設備は堅牢。そこに5Mのばらつきを抑える機能を載せる。それが止まらない、計画通りの生産につながる。

DX(デジタルトランスフォーメーション)や自動化など、生産はサプライチェーン(供給網)から入る情報に基づいて稼働することが重要。生産に隙間が生じると、結果的に注文に対して工場はアウトプットできない。パナソニックでは生産に穴を開けないことを重視している」と話す。

 

 

マウンター「NPM-GW」は、2024年8月から受注を開始した最新機種となる。NPM-GWの登場によりオートノマスファクトリー実現を目指す「NPM-Gシリーズ」のラインアップは完成した。
基本スペックは高く、ノズルヘッド構成により0201(0.25×0.125mm)部品から大型部品・背高部品まで柔軟に対応可能。データセンター市場の活況により、サーバー基板で注目が高まる大型重量BGA(ボールグリッドアレー)実装にも対応できる。

基板寸法は最大で奥行き760×幅687mm(シングルコンベヤーの場合)となり、大型基板に対応する。奥行きは前後延長コンベヤーを搭載すれば、最大で1260mmまで拡張できる。
装着精度は±25μm、最大タクトは1ヘッド当たり5万2000CPH。

基本スペックの高さに加え、音の静かさ、稼働の軽やかさも、現場の現状を踏まえたポイントになる。振動抑制のための制御機能を搭載しており、設備と床の固有振動数も調整し、床への共振を抑制した。

齋藤取締役は「お客様から『音が静かになったね』と言っていただいている。マウンターが軽やかに稼働することは設備に過剰な負担がかかっておらず、長期間、安定稼働できることになる。そういう感想を工場に従事する方々からいただいている」と話す。

パナソニックは車載関係、産業機器系の顧客が多く、品質管理は重要なテーマとなる。基板の高額化も重なり、不良品の発生を極力、マウンター内で抑える考えを持つ。
齋藤取締役は「5Mの中でも特に人が関わっている部分が安定しない。スキルレスが重要。スキルが必要なものはできるだけ自動化していきたい」と説明する。生産現場にはまだ属人性が残る。製造業が直面する人手不足の課題解消をパナソニックは意識する。
 

 

マウンターで最もヒューマンスキルを必要とするのは部品供給テープをつなぐ作業。パナソニックコネクトはスキルレス、吸着エラー防止を狙い、オートセッティングフィーダー(ASF)を開発した。

ASFは新規テープ部品のセット作業を自動化するもの。従来のフィーダーでは、約90秒かかっていた部品供給作業を約30秒に短縮した。
部品交換のミスを防ぎ、フロアオペレーターの負担を軽減する。また、オートローディングユニットにより実装していたテープが空(から)になると、あらかじめセットしていた次部品のテープが自動でマウンターに供給される。
 

LCR(インダクター・コンデンサー・抵抗)チェッカーを内蔵したのも特長だ。部品の電気特性を測定することで、部品のセットミスを防ぎ、実装後の工程における良品生産を支える。

部品データ作成では、カメラユニットに部品を設置する際にスキルが必要になるが、設備を止めずにオフラインで部品データが作成できる「オフラインカメラユニットV2」をマウンターと連携させれば、データ作成が容易。数量が限定された試作品のデータ作成でも効力を発揮する。

5Mのばらつきを抑えるために、パナソニックでは実装ライン用システム「APC-5M」を用意する。このシステムは5Mのばらつきを監視し、ラインの変化を検出するもの。自動復旧機能と予知保全により良品生産と安定稼働を支える。突発的な設備停止を防ぎ、計画通りの生産を支える。精度はデータの蓄積により使えば使うほど向上していく。

齋藤取締役は「計画通りの生産を行うためには設備が止まらないことが大事。マウンターはセンサーの集合体。センサーを実装だけではなく、その機能をメンテナンスにも生かす。APC-5Mの使用により工数の削減、部品代の低減も図れる」と説明する。同システムの導入により、年間のメンテナンス時間が従来比で6割削減されたケースがあるという。

このシステムは現行のNPMシリーズでも使用できる。レトロフィット(既存設備への機能後付け)により現行の設備を生かすことで投資コストを抑制できる。

計画通りの良品生産の要諦は印刷機にあるという。

 

スクリーン印刷機「NPM-GP/L」は、高品質印刷を安定維持する機能を持つ最新機種だ。クリームはんだは温度や湿度などにより物性が変化するもの。物性の変化は品質の安定を阻害し、印刷不良を引き起こしてしまう。それゆえ、同印刷機では良品を後の工程につなげる点が重視されている。

同印刷機ではヒューマンエラーを防ぐために、穴あきポットを採用し、はんだを規定量で自動供給する。また、粘性を安定化させるために、温調器により設備内の温度を監視し、適正粘度を担保する。齋藤取締役は「材料のばらつきの中でもしっかりと良品生産ができる。印刷機だけでも、当社の製品を採用する価値があり、全体の実装品質の安定につながる」と強調する。

実装フロア統合マネジメントのために、パナソニック コネクトは統合ライン管理システム「iLNB」を持ち、他社製品を含めたライン構築が可能だ。接続連携社数は約130社にのぼる。

齋藤取締役は「パナソニックは印刷機とマウンターが主戦場。当社が手掛けていない製品を含めてラインは構築される。お客様が選択したい設備とつながるようにすることが重要なため、当社のネットワークをさらに広げ、接続できる機器を増やし、設備としての使い勝手と導入のメリットをより高めていきたいと締めくくった。
 

基板の窓口編集部

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