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展示会レポート 2025.02.10

2025年1月22日(水)〜24日(金) 東京ビッグサイトにて開催

動画展示会レポート「第39回 ネプコン ジャパン」(後編)

基板の窓口編集部

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2025年1月22日(水)〜24日(金) 東京ビッグサイトにて「第39回 ネプコン ジャパン」が開催された。

「ネプコン ジャパン」はエレクトロニクス機器とその実装をテーマとし、国内外のエレクトロニクス、電子機器・半導体の部品・材料、製造装置などが一堂に会する総合展示会だ。同展の2025年における3日間の来場者数は 85,430名となった。

基板の窓口では、同展における注目の出展企業を総力取材。出展各担当者によるブースでのインタビュー動画をもとに、各社の最新製品や技術をお届けする。本記事では後編として、全取材動画のうち半分を紹介する。

公式サイト:https://www.nepconjapan.jp/tokyo/ja-jp.html

 

次回開催情報

第1回 ネプコンジャパン 関西展
会期:2025年5月14日 (水) 〜 16日 (金)
場所:インテックス大阪

第4回 ネプコンジャパン 秋
会期:2025年9月17日 (水) 〜 19日 (金)
場所:幕張メッセ

 

ネプコンジャパン概要

第39回ネプコンジャパンでは、半導体技術の進化と応用分野の拡大が大きく取り上げられている。特に、AIやEV(電気自動車)の発展、データセンターの拡充などによる半導体産業へのインパクトが顕著である。

注目すべき技術トレンドとしては、チップレット技術が挙げられる。この技術は、複数のチップを1つのパッケージに実装する手法で、大規模チップの効率的な配置を可能にする。また、次世代パワー半導体の動向も大きな注目を集めている。特にSiC(シリコンカーバイド)を採用したEVが2025年以降のトレンドになると予測されており、この分野での技術革新や市場動向が注目されている。

同展は、半導体技術の進化、パワーデバイスの発展、製造プロセスの改善、材料技術の革新など、エレクトロニクス産業の多岐にわたる最新動向を一度に把握できる貴重な機会を提供している。

KnK株式会社

全面印字・反転機能付きレーザーマーカー「 LM-1300CTI」

https://youtu.be/1DfN8HxgTC4

本製品は、全面印字反転機能を備えたレーザーマーカーである。最大の特徴は、基板の端部分に対してもレーザー印字が可能である点にある。これまで印字が難しかった領域へのマーキングが実現し、製造工程の柔軟性が向上する。

本製品は、今回のインターネプコンで初めて出展され、今後の展開が期待されている。開発の背景には、従来の搬送工程では一部の箇所が隠れてしまい、印字ができないという課題があった。しかし、ユーザーからの「どうしてもその部分に印字したい」という要望を受け、全面印字が可能な技術の開発につながった。

FDK株式会社

世界最小!Bluetooth Low Energyモジュール!

https://youtu.be/lcOk9voGHcs

本製品は、Bluetooth Low Energyの通信機能を1つのパッケージに集約したモジュールである。東芝のアンテナ技術SASPを採用し、さらに同社の高密度実装技術や特殊なシールド樹脂塗布技術を活用することで、高性能かつ小型化を実現している。

この技術により、限られた面積でも効率的な配線が可能となり、ICだけでなく必要なフィルターやアンテナ類も1つのパッケージに収めることで、世界最小のモジュールとして設計されている。これにより、小型・薄型化を求める顧客のニーズに対応しながら、配線の自由度を高め、デザイン性に優れた製品開発が可能となる。

現在、複数の企業で量産採用が決定しており、製品の本格的な生産開始を待っている状況である。また性能についても、アンテナ性能が良好な環境下では、最大約20mの通信距離を実現する。

デンオン機器株式会社

オールインワンタイプのSMTリワークシステム!「RD-500シリーズ」

https://youtu.be/ATF8oCOayvk

本製品の最大の特徴は、3点ヒーターを採用している点である。上下からのホットエアと遠赤外線によるエリアヒーターを組み合わせることで、効率的な加熱を実現している。

この3点ヒーターにより、上下からのホットエアで局所的な加熱を行いながら、遠赤外線のエリアヒーターで均一な加熱を可能にする。これにより、周辺部品への温度ストレスを抑えながら、安定した加熱処理を実現できる。

同社の製品は、国内外を問わず広く採用されており、これまでに3000台の販売実績を有している。

株式会社進和

はんだ付けサイクルタイム短縮、量産スペース低減に貢献!塗布+エリアレーザはんだ付け装置 「SOALAソアーラ」

https://youtu.be/YwWsRjIjwRk

同装置「SOALA」は、同社の新製品であり、「ソルダリングエリアレーザー」の頭文字を取って命名された。同製品は最新技術のエリアレーザーユニットを搭載し、さらに同社の超精密ディスペンサー「Quspa」と一体化した半田付け装置である。特に、リフロー半田付けが施された基板を製品に取り付けた後、コネクターなどの追加半田付けが必要な工程に適している。

本製品は、本展示会に向けて開発され、今回が初の発表となる。今後は同社の主力製品となることを目指し、東京ネプコンで収集したアンケート結果をもとに改良を重ね、ユーザーのニーズを反映した装置へと進化させる計画である。

株式会社進和

パワー半導体の高密化、効率化に貢献するシンタリング装置「Sinterstar-.Innovate-F-XL」

https://youtu.be/GzKbCAKHMBg

シンタリングとは、粉末状の固体を、その融点よりも低い温度で加熱した場合に、粒子が結合し高い硬度をもつ物体が形成される現象である。同製品は、その現象を利用した接合装置であり、昨今需要が高まっているパワー半導体の製造過程に用いられる。

従来、半導体の接合には主にはんだが用いられていたが、パワー半導体ではより高温、高電圧な環境下での使用が求められる。そのような状況からSiCチップ、また接合剤として銀ナノ粒子で構成されたシンタリング材が登場した。それら素材をシンタリング装置を用いて接合することで、より高耐久、高品質なパワー半導体の制作が可能になる。

日本国内では4台、海外では約140台が納入されており、同社が取り扱うboschman社はシンタリング装置のマーケットシェアにおいて8割を誇る。

化研テック株式会社

低VOC・PFASフリー パーティクル除去システム!専用洗浄剤・洗浄機「マイクロクリン FPS・マイクロクリーナー FPS」

https://youtu.be/olrUXAPcV7Q

化研テック株式会社は、フラックス洗浄分野で培ってきたノウハウを基に低VOC&PFASフリーのパーティクル除去専用システム マイクロクリーナーFPS、専用洗浄剤マイクロクリンFPSを新規開発した。同製品は、従来の洗浄剤と比べて高いパーティクル除去性能を有し、かつ低VOCかつPFASフリー、排水が発生しない一液洗浄システムであり、高度なパーティクル除去品質の実現と環境負荷低減を両立する。

従来の水系洗浄剤やフッ素系洗浄剤では除去が難しかった、付着力の強い人体由来の皮脂・皮膚片などの有機異物に対しても高い除去性能を発揮する。また、作業環境面の観点からも、環境省が定めるVOC対象100物質やPFASに該当する成分を含有せず、労働安全衛生法(有機則)や消防法にも該当しないため、比較的安全に使用可能である。

更に、マイクロクリーナーFPSには連続蒸留再生器が搭載され、排水の発生がないため、生産ラインの排水負荷といった課題も解決する。

ハイメカ株式会社

特許技術「溶接溶込み量制御」を搭載した高精度溶接ユニット

https://youtu.be/1RI5OzIvMv0

ハイメカ株式会社は、高速・精密・一括加工を可能にしたデモ機の展示を行った。同デモ機は抵抗溶接によって、リード線を金属板に1秒間に10個のスピードで接合することができる。

最大の特徴は、高速性と正確性、そして同社の独自特許技術である「溶接溶込み量制御」を用いて、薄板への溶接時でも溶け込み量を均一に管理できる点にある。同技術はすでにタンタルコンデンサーメーカーの設備に導入されている。

さらに同製品は、溶接データのログを全て保存できるため、トレーサビリティにも対応可能である。

株式会社U-MAP

セラミックス繊維配合で高強度を実現した窒化アルミニウム基板

https://youtu.be/mOhxDyDZ4iM

本製品は、窒化アルミニウムを用いた高性能セラミック基板である。最大の特徴は、高い熱伝導率と優れた機械強度を兼ね備えている点にある。

一般的なプリント基板の熱伝導率が0.2W/mK程度であるのに対し、本製品は約200W/mKと、約1000倍もの熱伝導性を持つ。これにより、パワーデバイスやレーザーダイオード、LEDなどの発熱する部品から効率的に熱を逃がすことができ、製品の性能向上に貢献する。

また、従来のチックアルミニウム基板は強度が低いという課題があったが、本製品は独自に開発した窒化アルミファイバーを混合することで、この弱点を克服している。万が一基板にひびが入った際にも、ファイバーが亀裂の進行を抑え、割れにくい構造を実現している。

現在、量産体制の立ち上げを進めており、今後本格的な販売を開始する予定である。
基板の窓口編集部

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