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展示会レポート 2024.12.05

2024年11月27日(水)〜29日(金) パシフィコ横浜にて開催

動画展示会レポート「MWE 2024/マイクロウェーブ展2024」(前編)

基板の窓口編集部

プリント基板関連ピックアップ記事 動画展示会レポート「MWE 2024/マイクロウェーブ展2024」(前編)

2024年11月27日(水)〜29日(金) パシフィコ横浜にて「MWE 2024/マイクロウェーブ展2024」が開催された。

同展はマイクロ波技術関連の学術、産業、教育に関する国内最大級の展示会だ。基板の窓口では、同展における注目の出展企業を総力取材。出展各担当者によるブースでのインタビュー動画をもとに、各社の最新製品や技術をお届けする。本記事では前編として、全取材動画のうち半分を紹介する。

公式サイト:https://apmc-mwe.org/mwe2024/index.html

 

MWE 2024概要

「MWE 2024/マイクロウェーブ展2024」はマイクロ波技術関連の展示会として国内最大級の規模を誇る。会場にはワイヤレスモニタリング、ワイヤレス給電、ITS、IoTなどのRF・マイクロ波・ミリ波・光通信システム、医療・環境・エネルギー・セキュリティのための新しいマイクロ波応用技術と、それらを支える各種デバイス、コンポーネント、材料、計測機器、 設計支援用シミュレータなど、マイクロ波技術に関わるあらゆる技術・製品・サービスが集結し、同分野の最先端を概観できる。

また同展では、セミナーによる最先端技術や将来ビジョンの共有のみならず、ワークショップや入門講座などマイクロ波技術に関わる技術者・研究者の人材育成にも力を入れている。

アンリツ株式会社

ミリ波レーダー測定での7.5GHzのイメージフリーを実現「MS2840A シグナルアナライザ」

https://youtu.be/NrGSJ2VBmhM

MS2840A は、7.5 GHzの帯域幅でイメージフリー測定を可能にする革新的なスペクトラムアナライザである。従来、60 GHzレーダーの測定において外部ミキサーを使用した場合、イメージを取り除くことが課題だったが、本製品はアンリツの高いIF周波数技術を活用し、ワカ製作所、アムテックスなどの協力企業とともに開発した専用ダウンコンバータと組み合わせることでこの課題を解決した。ホシデン社とのコラボ展示では、従来の60 GHzパルスレーダーとは異なるピュアな送信信号を正確に測定可能な性能を披露している。

さらに、本製品は各国の無線規則に対応し、従来高価だった広帯域RBW設定の課題を狭帯域RBWでも対応可能としたことで、安価かつ高速な測定を実現した。また、キャンドックスシステムズと共同開発した近傍界プローブにより、世界初のチャンバーレス測定を実現し、量産検査の効率化にも貢献している。

2024年12月のリリースを前倒しし、今回の展示会で発表された本製品は既にミリ波レーダー企業への採用が決定している。急成長する市場でトップシェアを目指し、リーズナブルな価格設定と高性能で新たな価値を提供する。

株式会社AMT

数年先のマーケット動向を読み取り、海外最先端の製品を提供「海外テラヘルツ波向け製品」

https://youtu.be/Rul7bjn3F2I

株式会社AMTは、テラヘルツ帯域の330GHzまで対応する部品を海外から輸入し、日本の大手電気メーカー、通信メーカー、測定メーカーに納入する専門商社である。このテラヘルツ帯域を扱う商社は非常に限られており、同社は日本市場での重要な役割を担っている。

AMTは、アメリカの大手マイクロ波・ミリ波・テラヘルツ関連メーカーと代理契約を締結し、24~48時間以内に技術的な質問に回答する迅速なサポート体制を提供する点が他社との差別化要素である。

同社は昨年創立25周年を迎え、その豊富な経験を活かし、多様なサービスを展開している。今後は、3年から5年先を見据えた通信測定機市場の動向を的確に読み取り、海外の最先端メーカーとの契約を拡充することを目標としている。

株式会社エム・イー・エル

長年の経験と技術で、設計・検査をサポート!電磁界シュミレーター「S-NAP® Wireless Suite®/S-NAP® PCB Suite®」

https://youtu.be/junBa9FxBxg

株式会社エム・イー・エルは、電磁回路シミュレーター「S-NAP Wireless Suite」と「S-NAP PCB Suite」の2つの製品を提供している。同社は1991年の設立以来、30年以上にわたり回路設計支援ツールの開発を手がけてきた。

「S-NAP Wireless Suite」は、高周波回路やマイクロ波回路の設計向けツールで、回路やプリント基板、3次元構造のシミュレーションが可能である。特に、IoTデバイス内蔵のアンテナ設計や非接触充電、自動車のワイヤレス充電システムの解析に利用されている。また、このツールは設計段階で使用され、最適な特性を持つ設計を支援する役割を担っている。

「Snap PCB Suite」は、回路上のノイズを解析するツールである。自動運転車のコンピューターなど、高い信頼性が求められる製品にはノイズ対策が欠かせない。これにより、ノイズに強い製品設計が効率的に実現可能である。

近年ではAI技術の発展により、同社製品の利用がさらに広がっており、解析サービスも提供している。

LPKF Laser&Electronics株式会社

ガラス微細加工技術をリードするドイツの技術!ガラス微細加工技術「LIDE」

https://youtu.be/QqzQsTDT2_s

LPKFが特許取得したLIDE(Laser Induced Deep Etching)は、従来の工法ではガラスの穴あけ(TGV)の際の、穴径の制約やクラック、デブリ、長い加工時間といった問題を全て解決する、優れたガラス微細加工技術だ。

LIDEはTVGによる加工時の欠陥を抑え、製作コストの削減に貢献する。

LPKFは、ガラス微細加工の受託に関して2014年から半導体後工程分野の主要メーカーに納品実績がある。またLIDE製造用のレーザー装置は世界中で20台を超える受注を獲得し、世界のガラス基板製造をリードしている。

ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社

コストパフォーマンスの高い車載用レドームテストを実現!車載用レドームテスター「QAR50」

https://youtu.be/O5DGB9f7Nfg

ローデ・シュワルツ・ジャパンは、車載用レドーム/バンパーテスター、QAR50を発表した。

QAR50は、複数の送信アンテナと受信アンテナを搭載した2つのRFパネルを用い、ミリ波イメージング技術を駆使した車載レーダー用エンブレムやバンパーの測定を可能にする装置である。アンテナアレーを活用した測定により、高い空間分解能を持つ検査が実現し、エンブレムやバンパーの面内均一性を2次元的に精密に評価できる点が特徴である。

QAR50は、日本国内をはじめ、ドイツ本社を中心とする欧州、アメリカ、その他多くの国々で使用されている。

株式会社KRI

事業レイヤー間の橋渡しに貢献「6G実現に向けたKRIの取り組み/社会実装のためのKRIソリューション」

https://youtu.be/_RB3s4y4Mic

株式会社KRIは、研究の受託を専門とする国内唯一の民間企業である。設立37年の歴史を持ち、これまでに延べ2000社以上のクライアントに対し、研究開発の支援を行ってきた。同社のアプローチは、ヒマラヤ登山のシェルパのように、クライアントの目標達成を目指して伴走するものである。具体的には、状況を見極めて目標達成のルートを検討し、必要なサポートを提供しながら、クライアントが目標を達成するためのパートナーシップを築いている。

同社の研究員は各分野での豊富な経験を活かし、クライアントの課題の本質を見極めて解決に導くアプローチを採用している。場合によっては、具体的なスペック向上の依頼に対し、サプライチェーン全体を見据えた異なる視点からの提案を行うこともある。また、サプライチェーンの情報共有が円滑でない課題に対し、材料メーカーや部材メーカー、製品メーカーなど各レイヤー間の調整や研究開発支援を提供する事例も増えている。

進工業株式会社

ミリ波帯での高速信号を支える!高周波信号対応チップ抵抗「RFDシリーズ/ATSシリーズ」

https://youtu.be/57jeqONy-m4

進工業株式会社は長年培ってきた高性能な薄膜抵抗の強みを活かし、高周波に対応したチップ部品を開発した。中でも67GHzまでインピーダンスがほぼ変わらない抵抗器である「RFDシリーズ」、55GHzまで減衰量の変わらないアッテネータである「ATSシリーズ」など高周波信号に対応した製品をラインナップしている。

GHz帯の高速信号が求められる、例えばミリ波センシングや光モジュールなどで正確な信号を届ける場面で活躍する。

同社の製品は、通信用の衛星や基地局などで多数のメーカーに採用の実績がある。

株式会社川島製作所

社内一貫生産による複合技術ものづくり「各種精密加工技術」

https://youtu.be/EkXtAHqfIKc

株式会社川島製作所は精密部品加工を専門とし、自動車部品や光通信、高周波、RFデバイス、衛星搭載部品、医療部品など、多岐にわたる分野で実績を持つ。設計から製造、仕上げ処理までを社内で一貫して行える体制を強みとして、高精度で信頼性の高い製品づくりを実現している。

同社は、クライアントの要望や問題点を詳しく伺い、カスタムオーダー製品や最適な設計提案を行うことに定評がある。

実績としては、国立天文台をはじめとする国際プロジェクトにおいて電波望遠鏡の受信機部品を製造。また、衛星「はやぶさ」や海底ケーブルの中継器などの精密部品にも同社の技術が採用されている。

富士高分子工業株式会社

伝送特性に優れたフッ素樹脂CCL「wave STRATE™」

https://youtu.be/ZIiSLz92ihs

富士高分子工業株式会社のフッ素樹脂CCL(銅張積層板)「wave STRATE™」は、ガラスクロスレスで低誘電タイプと高誘電熱伝導タイプの2種類を提供している。

低誘電タイプは、フッ素樹脂の特性を生かし、誘電正接や伝送損失が小さいことが特徴であり、高誘電熱伝導タイプは、樹脂材料でありながら業界トップクラスの熱伝導性と低い誘電正接を持つことが大きな特長である。

また、お客様の要求に応じて、誘電正接や厚みなどのカスタマイズにも対応可能だ。通信周波数の急速な高周波化が進む中で、伝送損失や半導体の熱対策が課題となっているが、富士高分子工業の製品は低損失の素材を提供することで、高い周波数帯域への対応を可能にしている。

フッ素樹脂CCL分野に関して後発ではあるが、同製品は、5G向けの液晶ポリマー系素材や他社製品と比較して優れた伝送特性を示しており、テストユーザーからの評価は高い。
基板の窓口編集部

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