
エレクトロニクス 実装技術 編集部
CPS/IoTを活用し、あらゆる産業/業種による「共創」を基本としたビジネス創出と、技術および情報交流などが一堂に会する展示会『CEATEC JAPAN 2018 』が、CEATEC JAPAN 実施協議会の主催によって、10月16日(火)〜19日(金)の4日間、幕張メッセにおいて開催された。
今回は、トータルソリューション、AI /ビッグデータ/サイバーセキュリティ、エネルギー/スマートライフ/スマートワーク、モビリティ/ロジスティクス、エンターテインメント、フィットネス/ヘルスケア、スマートファクトリー、電子部品/デバイス&装置、主催者企画/特別テーマエリアに分かれた展示が行われ、4日間の登録来場者数は、昨年を上回る156,063 人(2017 年:152,066人)を集める結果となった。
コーデンシ(株)は、任意の分解能、光学中心径に設計した固定maskを貼り付けることで、様々なサイズ、分解能のエンコーダ/サーボモータの作成を可能にするFAエンコーダ受光IC『PICA5334』の展示を行っていた(写真1)。
写真1 FAエンコーダ受光IC『PICA5334』
アンリツ(株)は、RFID のアンテナやケーブルのSパラメータ測定、タイムドメイン解析でインピーダンスや電気長の評価に、150kHz 〜6GHz の周波数オプションを備えた1ポートUSB ベクトルネットワークアナライザ『MS46121B』の展示を行っていた(写真2)。
写真2 1ポートUSBベクトルネットワークアナライザ『MS46121B』
同製品は、40MHz〜4GHz、150kHz
〜6GHzの2つの周波数範囲をカバー。非常にコンパクトなパッケージで、DUTへ直接接続が可能。対向(双方向)または多ポート(一方向)の伝送振幅測定を実現。1台のPCで、複数の同製品を制御することにより、並列測定でスループットが向上できる。
東亜無線電機(株)は、抵抗膜方式でなめらかなマルチタッチを実現するNKKスイッチング(株)製のアナログタイプ4線式タッチパネル『TP01シリーズ』の展示を行っていた(写真3)。
写真3 アナログタイプ4線式タッチパネル『TP01シリーズ』
同製品は、抵抗膜方式タッチパネルのため、入力方法を選ばず、指/ペン、手袋をしたままでの入力も可能。フィルム表面は、ノングレア表面処理により、蛍光灯等の映り込みを緩和。ANR(Anti Newtons-Rings)フィルム採用により、干渉縞が発生しないため、画面の視認性が向上。金属テールを標準で採用している。
(株)マイクロサポートは、1μmの配線パターンに対応した高精度なマイクロマニピュレータシステム『AxisPro MP』の展示を行っていた(写真4)。
写真4 マイクロマニピュレータシステム『AxisPro MP』
同製品は、最大観察倍率6000倍の顕微鏡を標準搭載し、その動作のほとんどを電動で行える。測定ポイント2点間が離れていても、顕微鏡移動機構にて1点をコンタクトした状態で、もう1点を捕捉しながらの連続コンタクトが可能。フルカスタム対応が可能なので、測定されたい対象物に合わせた提案ができる。豊富なアクセサリーで、採取、切削マーキング、把持採取、吸着も自在に可能。
山下マテリアル(株)は、12層貫通スルーホール構造で板厚0.98mmの薄さを実現した高密度高多層FPCの参考出展を行っていた(写真5)。
写真5 高密度高多層FPC
同製品は、ハーネス部分を折り曲げて使うことが可能で、限られたスペースに200pin 以上の高密度配線を施したい場合に最適。フライトデータレコーダ、液晶ディスプレイ、情報処理装置などへの使用を想定している。
主な仕様は、最小パターン幅:200μm、最小穴径:φ0.5mm、最小ランド径:φ0.8mm、FPC 厚み:0.985mm、FPC総厚:2.625mm、外層ベース材:25μm、外層導体厚(THめっき込):20+9μm、内層ベース材:12.5μm、内層導体厚:18μm、など。
(株)シキノハイテックは、QRコードの読取機能を内蔵したQRコード認識カメラモジュール『KBCR-iC11VGCR3x』の展示を行っていた(写真6)。
写真6 QRコード認識カメラモジュール『KBCR-iC11VG-CR3x』
同製品は、スマホQR表示の読取に対応し、決済端末やATM、自販機、券売機などへ低コストで組み込みが可能。インテリLite搭載の歪み補正機能により、認識精度を向上している。また、用途に合わせた狭角〜広角のレンズラインアップを用意している。機能概要とし
ては、高感度30 万画素カメラ(KBCRS07VG)、QRコード認識結果出力、画像出力対応(MJPEG 30fps)、IF:USB / LAN / UART、安定読取用LED照明(白色)、PoE給電対応。※LAN、PoE、LEDはオプション。
エスエス電子(株)は、コネクタ内部にBreakerを搭載したモデルやPPTCを搭載したモデルのType-Cケーブルを展示していた(写真7)。
写真7 Breaker 搭載Type-Cケーブル
Breaker 搭載モデルは、携帯電話/端末機器充電時の電気的なショート、接触抵抗増大などによる異常発熱および焼損事故防止を目的に、コネクタ内部にBreakerを保護素子として装備。高熱伝導コネクタ構造により、精度の高い異常温度/過電流検知機能を搭載して
いる。また、PPTC 搭載モデルは、電流供給時の異常発熱および焼損事故防止を目的に、コネクタ内部にPPTCを装備。
PPTCは、温度/過電流検知を1つの部品で可能とし、素子サイズが小さくスペースの限られたコネクタ実装に適している。
データ転送への影響がなく、電源OFFによりリセッタブルという優れた特性を備えている。
同展示会の次回開催は、2019年10月15日(火)〜18日(金)の4日間、幕張メッセにて開催される予定。