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展示会レポート 2019.06.21

スマートエネルギーWeek 2019

エレクトロニクス 実装技術 編集部

スマートエネルギーWeek 2019

省/創/蓄エネに加え、スマートシティ、再エネ資源リサイクルに関する技術/製品/サービスが一堂に集まる新エネルギー業界の国際商談展『スマートエネルギーWeek 2019』が、リードエグジビションジャパン(株)の主催により、2月27日(水)〜3月1日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて開催された。

 同展示会は、『第15回〔国際〕水素・燃料電池展 〜FCEXPO〜』、『第12回〔国際〕太陽電池展 〜PV EXPO〜』、『第10回 太陽光発電システム施工展』、『第10 回〔国際〕二次電池展 〜バッテリージャパン〜』、『第9回〔国際〕スマートグリッド EXPO』、『第7回〔国際〕風力発電展 〜WIND EXPO〜』、『第4回〔国際〕バイオマス展』、『第3回〔次世代〕火力発電 EXPO』、『第1回 資源リサイクル EXPO』の9展で構成され、3日間の総来場者数は66,576名を集めた。

 

 (株)インテクノス・ジャパンは、クリーンルームでの落下粒子による付着異物を常時監視するコンタミ監視・落下粒子パーティクルモニタ『APMON』の展示を行っていた。

 同製品は、製品の製造局所に設置することで、品質に影響を与えるとされる製品に落下する粗大粒子の常時モニタリングを実現。15μm以上の落下粒子を5分間隔で計測することで、発塵警報やクリーニング後の効果計測にも利用できる。

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コンタミ監視・落下粒子パーティクルモニタ『APMON』

 

 (株)島津製作所は、高速応答、高安定性を実現する分析天びん『APシリーズ』の展示を行っていた。

 同製品は、微量計測(1mg〜)の表示反応時間を約2秒に短縮し、はかりとりの作業効率を大幅に向上。

 オプションのイオナイザ『STABLO-AP』を装着することで、静電気による影響を排除し、手間なく信頼性の高い計量を実現。

 計量データ管理システム『LabSolutions Balance』に連動することにより、計量データインテグリティのための各種規制に対応することができる。

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分析天びん『APシリーズ』

 

 FDK(株)は、上から入れるだけで簡単に充電することが可能なニッケル水素電池自動充電器『EasyCharger』(単3形専用)の展示を行っていた。

 同製品は、投入時のプラスとマイナスの向きはどちらでもOKで、充電の状況は全面の液晶モニタで確認できる。

 1度に20本まで投入が可能で、20本を6時間ほどで充電することができる。

 充電池は繰り返し使えるので、環境に優しい。

 また、アルカリ乾電池と寿命がきたニッケル水素電池を投入しても、はじいてくれる。

 たくさん電池を使う所などで、威力を発揮する。

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ニッケル水素電池自動充電器『EasyCharger』

 

 藤倉ゴム工業(株)は、いざという非常時に欠かせない必需品となる非常用モバイル充電器『AQUA Charge』の参考出展を行っていた。

 同製品は、水を用意するだけですぐに発電できる。

 コンパクトかつ大容量10000mAhを実現し、モバイル以外のUSB機器にも使用することが可能。

 保管中に性能劣化しないので、長期保管ができる。

 使い方は、㈰パッケージから中身を取り出す、㈪ケースに塩(付属)と用意した水を入れて食塩水をつくる、㈫食塩水にセルを沈めるとすぐに発電、㈬あとはモバイル製品などを充電するだけ。

 防災備蓄に最適。

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非常用モバイル充電器『AQUA Charge』

 

 理研計器(株)は、Bluetoothに対応した多機能なポータブルガスモニタ『GX-3R Pro』の展示を行っていた。

 同製品は、Bluetoothを使用してスマートフォンと連携が可能で、専用アプリを使用することで緊急事態をすばやく知らせることができる。

 可燃性ガス、酸素、一酸化炭素、硫化水素に加え、二酸化炭素または二酸化硫黄のセンサを搭載可能(5成分検知)。

 充電池、乾電池を併用することができる。日本語をはじめ11種類の言語に対応し、海外の作業員もスムーズに操作可能。

 見やすいフルドットディスプレイを採用している。

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ポータブルガスモニタ『GX-3R Pro』

 

 (株)ジェイ・イー・ティは、検査工程の信頼性確保と作業効率アップに貢献する電解液リーク検査装置『ELC-J1000』の展示を行っていた。

 同製品は、目視や臭いでは検査できない微細リークの検出を実現し、φ5μmのPinholeからリークする電解液成分を検出する。

 Cell sizeに合わせたカスタマイズ対応も可能。

 検査状態を見やすいグラフィックで表示するとともに、検査結果Logging dataをPCに保存することができる。

 Dummy cellによる装置の点検が可能。

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電解液リーク検査装置『ELC-J1000』

 

 エスアールエンジニアリング(株)は、高圧ガスの気密試験などに最適な125MPaエア駆動式水素ガスブースタの参考出展を行っていた。

 同製品は、2機種連結すると供給圧力3.0MPaを125MPaまで増圧可能。

 エア駆動部、高圧ガス部を分割式にしているので、メンテナンスが容易にできる。

 また、エア駆動のため、電気制御のような着火源がなく、高い防爆性能を実現。

 コンパクト形状で低吐出量のため、気密試験に最適。

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125MPaエア駆動式水素ガスブースタ

 

 新コスモス電機(株)は、リアルタイムに可燃性ガスが検知可能なポケット型可燃性ガス検知器『XA-380/380s』の展示を行っていた。

 乾電池仕様の『XA-380』は単4形アルカリ乾電池1本で約34時間、充電池仕様の『XA-380s』は一度の充電で約40時間の連続使用が可能。

 また、両製品ともH40×W86×D20mm、重量63gのポケットサイズを実現。

 警報履歴表示機能付きで、ガス警報の履歴(鳴動時、ピーク時、鳴り止み時)を最大30件まで表示できるため、監督者の安全把握に適している。

 アラームランプは、上部と正面の2個所に搭載され、よりわかりやすくなっている。

 保護等級IP54相当、本質安全防爆構造Ex ia IIC t3。

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ポケット型可燃性ガス検知器『XA-380/380s』

 

 インリー・グリーンエナジージャパン(株)では、太陽光とEVを組み合わせた「セミオフグリッドハウス」に関する展示を行っていた。

これは、ソーラーシステムで作った電気を使い、余ったらEVに蓄電し、さらには売電もできるというもの。

 PVから太陽光発電システム用パワーコンディショナ、EV用パワーコンディショナ『V2H』に蓄電し、通常時は太陽光発電システム用パワコンからスマート分電盤を通じて電化製品に配電するが、PV不足時や夜間などは『V2H』で蓄えた電力を使用する。

 このシステムは停電や災害時でも普段通りに生活することができる、というもので、多くの来場者の注目を集めていた。

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「セミオフグリッドハウス」に関する展示

 

 デルタ電子(株)は、住宅/低圧産業用パワーコンディショナの新製品を展示していた。

 住宅用の『H4J_220』は、4kW 2回路、定格力率:0.95、最大入力電圧:450Vdc、定格変換効率:96.5%。

 キャビネット左隅に本体背面からケーブルを引き込めるよう開口部を設けており、太陽電池や宅内分電盤からの配線を壁内隠蔽すればすっきりとした外観を実現する。

 また大きく開く前面開閉扉を採用しており、ビスやドライバが不要。

 さらにぴったりと閉まる「ドローラッチロック」機能を取り入れているなど多くの特徴を有している。

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住宅/低圧産業用パワーコンディショナ『H4J_220』

 

 VSUN JAPAN(株)では、ベトナム製で高品質なトライアングルリボン仕様の高出力ハーフカットモジュール『VSUN360-M-P01』を紹介していた。

 同製品は、高効率単結晶PERCセルで、最高変換効率:20.34%、最高電力出力:360W。

 バスバーに特殊リボンを採用し、美しい外観でありながら高出力で、セル背面には柔軟なリボンでシームレス接続を実現。

 ハーフセル低抵抗特性により発電損耗を抑え、より高い出力を発揮し、低照度条件下でも優れた性能を実現する。

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高出力ハーフカットモジュール『VSUN360-M-P01』

 

 トリナ・ソーラー・ジャパン(株)では、より高い出力を可能にするビッグサイズセルを採用した400W+の新しいハーフセルモジュールのシリーズを紹介していた。

 『TSM-DE15M(㈼)』は、フレーム付き144ハーフセルの単結晶モジュールで、MBB技術を組み合わせて、最大出力で400W以上を実現。

 高出力と1500Vシステム電圧により、BOS(周辺機器)コストを削減する。

 高効率をもたらすハーフセルを採用することで電力損失を低減し、出力が向上。

 低い温度係数により、高温動作時でもより高い発電量。最大変換効率は19.9%、出力許容公差は0〜5Wとなっている。

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400W+の新しいハーフセルモジュール

 

 Luxor Solar(株)では、ロングライフ検査を実施済みの単結晶モジュールファミリーの両面発両面発電モジュール『ECO LlNE GLASS-GLASS M60/290-310W』を紹介していた。

 両面ガラス構造により長寿命、かつ優れた温度特性を兼ね備えた製品で、背面からも発電可能。

 表面と背面のガラスはモジュールの機械的安定性と高い耐火性を実現。

 ガラスの厚みはわずか2.5mmで、光透過性も高い。

 高効率を実現した高品質セルとO〜6.49Wpのプラス公差により、優れた経済性も実現している。

 ドイツ基準で製造されており、長期の製品保証と出力保証を提供している。

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ECO LlNE GLASS-GLASS M60/290-310W

 

 ABB(株)は、DC400V/800Vの両タイプの電気自動車に対応できるEV用急速充電システム「TerraHPハイパワーEV充電ステーション」を紹介していた。

 同製品は、1つのパワーキャビネットシステムで最大375A/160kWを連続給電でき、最大で175kWを給電可能。

 また2つのパワーキャビネットシステムでは最大500A/350kWの給電が可能である。

 同社独自のダイナミックDCパワーシェアリング技術により、2つのパワーキャビネット充電システムにおいて利用可能な電力を同時に最適化しつつ、複数台の電気自動車を350kWの高出力で同時に充電できる。

 複数台の充電ポストを要する充電ステーション向けに費用効果の高いシステムとなっている。

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TerraHPハイパワーEV充電ステーション

 

 (株)昭和螺旋管製作所では、様々な用途に用いられるエキスパンションジョイントフレキシブルホースやベローズフレキシブルホース材種別製品を、パネルとサンプルで紹介していた。

 同社のENGカンパニーでは、商品開発、研究開発、設計/技術開発を行っており、ユーザーのニーズと仕様に合わせて製作。

 工場で稼働する生産設備の設計/加工/組み立て/メンテナンスまでを自社で行っており、サイズについても大きいものから小さいものまで受け付けている。

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昭和螺旋管製作所のブース

 

 新栄電子計測器(株)では、開放電圧、内部抵抗を高速で測定するPVレジスタンスチェッカ『PVR-1000』を紹介していた。

 同製品は、最大入力1000Vメガソーラから小規模発電まで利用可能で、接続箱での簡単チェックを実現する。

 1000件分のデータ保存が可能で、データ管理もUSBで簡単に行える。

 開放電圧(Voc)、内部抵抗(Ω)の測定で不良ストリング発見。

 わずか1秒での同時測定を実現し、大規模発電所でも短時間での測定を可能にしている。

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PVレジスタンスチェッカ『PVR-1000』

 

 同展示会の次回は2020年2月26日(水)〜28日(金)、東京ビッグサイトにおいて開催される予定。

 

 

Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社エレクトロニクス 実装技術 編集部

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