2025年6月11日(水)〜13日(金)、幕張メッセにて「Interop Tokyo 2025」が開催された。
同展は、ネットワーク・クラウド・セキュリティ・データセンター・AI・5Gなど、デジタル社会の基盤を支える最先端のICT技術が一堂に会する国内最大級のICT総合展示会である。国内外から約500社が出展し、展示に加え多数のカンファレンスやデモンストレーションも行われ、来場者は企業のIT担当者やインフラ技術者、DX推進責任者など幅広い層にわたった。
基板の窓口では、注目の出展企業ブースを訪問し、インタビュー動画を通じて最新ソリューションや導入事例を詳しく取材。ネットワークの未来と、ICTインフラの革新がもたらす新たなビジネスの可能性をレポートする。
【公式サイト】
https://www.interop.jp/
Interop Tokyoは、インターネットとITの進化を支えてきた歴史ある展示会であり、ネットワークを起点としたテクノロジーの最新トレンドをリアルに体感できる貴重な場である。AI、IoT、ローカル5G、クラウドネイティブ化などにより、企業のITインフラはますます高度化・複雑化しており、それを支える技術・サービスへの注目が高まっている。
2025年展では、「AI×インフラ」「サイバーセキュリティ」「SASE」「ゼロトラスト」「ハイブリッドクラウド」といったテーマが中心に据えられ、多くの企業が実践的なユースケースや最新の製品・サービスを紹介した。
また、同時開催されたデジタルサイネージジャパン、APPS JAPAN、Connected Media Tokyoとの連動により、デジタル社会の全体像を横断的に捉えることができる展示構成となっており、来場者の満足度も非常に高い内容となった。
OTネットワークのサイバー対策を簡単・低コストで実現「OsecT」
https://youtu.be/zzQHl4YtrlE
本展では、工場・プラント・社会インフラなどの制御系ネットワーク向けに設計されたセキュリティソリューション「OsecT」を紹介した。同社が提供するこのサービスは、導入の簡便さと圧倒的な低コストを両立しており、OT領域のセキュリティ対策を加速させる。
OsecTの最大の特長は、ネットワーク設計や設定が一切不要である点だ。センサーPCを現場に設置し、電源を入れるだけで運用が可能。制御系ネットワークにありがちな複雑な導入障壁を取り払い、誰でも手軽にサイバーリスク対策を始められる。
また、現場に潜む野良端末の存在を早期に検知し、接続端末の可視化・資産管理にも対応。これにより、セキュリティ用途だけでなく、現場設備の統制強化にも活用できる。
すでに大企業から中堅まで、化学・機械加工・組立系など幅広い業種に導入実績があり、OTネットワークの守りを支える実用的なツールとして高い評価を受ける。
仮想化できない現場に強い。安定・セキュアなKVM延長ソリューション「IHSE」
https://youtu.be/u1v0jdlAIRY
本展では、IHSE社製のKVM延長ソリューションを紹介した。同製品は、仮想化やクラウド化が難しいミッションクリティカルな環境において、オンプレミスでの高度な操作性とセキュリティを提供する。
主な用途は、複数台の産業用PCやアプリケーションを同時制御する現場である。操作対象のPC群はマシンルームに集約し、オペレーターは操作室から離れた場所でも、直接的かつ安定した操作が可能だ。
最大の特長は、IPネットワークを介さない独自プロトコルによる映像・USB信号の延長だ。ネットワークトラフィックの影響を受けず、遅延のない高パフォーマンスと高いセキュリティを同時に実現する。そのため、仮想化が使えないインフラ設備、放送局、空港、軍事施設などで多数の導入実績を持つ。
国内では放送局への納入が進んでおり、国外では交通管制や空港システムなどでも高く評価される。
オープンネットワーキングで最適な環境を実現
https://youtu.be/KFt3Xg-bpO0
本展では、ホワイトボックスを活用したオープンネットワーキングソリューションを紹介した。同社は、ネットワーク機器の選定においてベンダーロックインの課題を解消し、ユーザーにとって最適な構成を柔軟に組み上げられる体制を構築する。
従来のハードウェア・ソフトウェアを特定ベンダーに依存するブラックボックス型から脱却し、用途に応じた機器・ソフトウェアを自由に組み合わせられるのが、オープンネットワーキングの特長だ。
これにより、価格や納期、性能要件といった多様なニーズに応じた提案が可能となる。
実例として、AIや機械学習の活用が進む中で、大量のGPUを活用するデータセンター向けに800Gbps対応の大型スイッチが導入されている。
急増するデータ需要に応える全国対応のネットワークサービスで企業のDXを支援
https://youtu.be/4TWcMmG8N_g
BB Backboneでは、データセンター間やオフィスビル間を結ぶ多様なネットワークサービスを展開している。主力となるのは「Dark Fiber solution service」と「Spectrum service」の2つ。全国をカバーするダークファイバーソリューションでは、独自に設計したファイバールートにより通信の低遅延化と冗長化を実現し、安定性と可用性を両立している。
さらに、波長多重技術(WDM)を活用したSpectrumサービスでは、超広帯域での大容量通信を低コストで提供し、データセンター間だけでなく、オフィスビル間でも利用可能な10Gbps高速通信サービスを展開。AIやGPU、IoTといった技術革新によって高まる通信需要に応えるネットワークを整えている。
BB Backboneのネットワークは、「専用線は高額で導入が難しい」「通信速度が遅く業務に支障が出る」といった企業の悩みに対し、コストパフォーマンスに優れた高速ネットワークソリューションとして支持されている。
実際に、株式・FXなどの金融取引事業者や、迅速な情報配信が求められるメディア事業者には、専用ルートを設計することで他社の影響を受けない安定した低遅延ネットワークを提供。また、大容量データを扱うクラウド事業者や高画質コンテンツを配信する事業者には「B³ Spectrumサービス」を提案し、帯域拡張とコスト最適化を両立してきた。
BB Backboneは、今後もお客様一社一社の課題に寄り添い、最適なネットワーク環境を提供し続ける。
ディスプレイスタンドから天吊り金具まで。多様な設置環境に対応
https://youtu.be/3jcEYWFwpvI
本展では、サイネージに対応したディスプレイスタンドや天吊り金具を中心に、多彩な製品を紹介した。ハヤミ工産は、ディスプレイスタンド・壁掛け金具・天吊り金具を専門に手がけてきた老舗メーカーだ。
同製品は、設置環境や視認距離に応じて使い分けが可能で、遠くからでも視認性の高い垂直タイプや、近距離で見やすい傾斜タイプなど、シーンに応じた選択できる。折りたたみ式イーゼル型スタンドも人気が高く、アパレル店舗やカフェなどで使用される。
加えて、本展では新製品としてメニューボード対応の天吊り金具(3連タイプ)を披露。コンビニやファーストフード店のレジ上に最適で、今後の販促ディスプレイのスタンダードとして注目される。
幕張メッセ最寄りのJR海浜幕張駅をはじめ、全国の駅や学校など公共施設への納入事例も多数持つ。
Wi-Fi7対応でホテルの電波問題を解消
https://youtu.be/7O24dgslNQo
本展では、法人向けネットワークソリューションOmadaシリーズを中心に、Wi-Fi6・Wi-Fi7対応機器や監視カメラ、一般家庭向けの製品など幅広いラインナップを紹介した。
中でも注目を集めたのは、ホテルなど宿泊施設向けのWi-Fiソリューションだ。従来、廊下にアクセスポイントを設置していたケースでは、客室内の電波が弱くなる課題が多かった。同社の提案では、各客室に壁付けタイプのアクセスポイントを設置することで、通信品質を大幅に改善。加えて、集中管理による効率的な運用が可能で、ランニングコストも抑えられる仕組みだ。
実際に、日本国内の著名なホテルを中心に導入実績があり、客室200室以上の大規模施設でも安定した稼働を実現する。
自動ペネトレーションテストで短期間・高頻度な診断
https://youtu.be/enrhRuJ3jq8
本展では、サイバーセキュリティ企業ベンテラが提供する自動セキュリティ診断ソリューションを紹介した。東京エレクトロンデバイスが国内展開を担う本製品は、実際の攻撃手法を模倣したオートメイテッドバリデーションにより、組織に潜むリスクをリアルに浮き彫りにする。
従来のペネトレーションテストは、人的リソースや日程調整の都合から年1回〜数回の実施にとどまることが多く、リアルタイム性に欠けていた。これに対しベンテラのソリューションでは、自動化によって短期間かつ高頻度での診断が可能となり、1カ月に複数回テストを実施できる。
さらに、1回あたりのテスト範囲も広く、従来手法では検知が難しかったリスクも可視化できる点が大きな利点だ。すでに金融機関・公共機関・ヘルスケア企業などセキュリティ要求の高い業界での導入が進んでおり、その信頼性と実効性は高く評価される。
操作するだけでマニュアル自動生成
https://youtu.be/vkE6PGjSGlA
株式会社テンダは、マニュアル作成を効率化するソフトウェア群を展示した。中でも注目を集めたのが、パソコン操作を自動で記録し、マニュアルを自動生成できるツールだ。現場作業向けに、スマートフォンで撮影した動画からマニュアルを作成・翻訳できるサービスも用意されている。
同社のツールは人材教育にかかる時間や手間の削減に貢献する。マニュアル作成に時間がかかることが教育のボトルネックとなっていた現場において、動画・自動記録による効率的な手順共有を実現する。
累計で4,000社近い導入実績があり、幅広い業界でマニュアル業務のDXを推進する。
国内一貫生産の高品質スチール製品
https://youtu.be/DlRkqytFuns
本展では、サインスタンドや壁掛け用金具など、スチール製品を中心としたラインナップを紹介した。同社は、製造から販売までをすべて国内で一貫対応しており、顧客の多様な要望に対して柔軟かつスピーディに応える。
同社の製品はすべて社内で設計・製造されており、1個からのオーダーにも対応可能だ。既製品の提供にとどまらず、用途や設置環境に応じてカスタマイズもできる。
学校や官公庁などへの納入実績もあり、公共性の高い場面でも信頼される。
22万人のハイスキルエンジニアと出会える採用プラットフォーム
https://youtu.be/L6DT-eRuZog
本展では、エンジニア採用におけるミスマッチを減らし、スキル可視化によってマッチングの質を高める採用プラットフォームを紹介した。
主力サービスの一つである人材マッチングプラットフォームは、22万人以上のエンジニアが登録しており、その多くがGitHubでのOSS活動など自己学習に積極的な高スキル人材だ。登録エンジニアのスキルは「スキル偏差値」として定量的に可視化されており、言語やフレームワークの習熟度・バージョン情報まで企業側で確認できる。
この機能により、技術的なミスマッチの発生を未然に防ぎ、即戦力のエンジニアを効率的に採用することが可能となる。すでに800社以上の企業が導入しており、大手企業からスタートアップまで、幅広い開発組織で活用される。
低コスト・超高速の光通信モジュール
https://youtu.be/Ionaa0uazE4
本展では、インターネットの高速化に欠かせない光トランシーバーを開発・製造するウェーブスプリッタ・ジャパンが、ハイスピード光通信モジュールを紹介した。
同社は、通信インフラ機器のルーターなどに装着される光モジュールを提供しており、特に400Gbpsや800Gbpsといった次世代の高速通信ニーズに対応する製品を強みとする。特徴は、高速通信かつコストを抑えた製品設計にあり、通信事業者だけでなく、AIの進化を支える国内外のデータセンター事業者にも支持を広げる。
すでに100Gbps帯域の製品を中心に多くの導入実績がある。現在は、特にハイスピード通信が求められるAI・クラウド分野向けに、400G/800G対応モジュールを積極展開中だ。