2024年11月11日(水)〜13日(金) 東京ビッグサイトにて「SEMICON JAPAN 2024」が開催された。
「SEMICON JAPAN」は半導体産業の技術・装置・材料などをはじめ、あらゆる関連分野が集結する国内最大級の展示会だ。同展の2024年における3日間の来場者数は102,987名となった。
基板の窓口では、同展における注目の出展企業を総力取材。出展各担当者によるブースでのインタビュー動画をもとに、各社の最新製品や技術をお届けする。本記事では前編として、全取材動画のうち半分を紹介する。
公式サイト:https://www.semiconjapan.org/jp
SEMICON JAPAN概要
SEMICON JAPANは、半導体産業における製造技術、装置、材料をはじめ、車やIoT機器などのSMARTアプリケーションまでをカバーした、同分野における国内最大級の国際展示会である。
同展は1977年の第一回から数え50年近くの長い歴史を持ち、半導体分野を代表するさまざまな企業が一堂に会する。近年はAI・機械学習、5G/6G高速通信技術、メタバース、サステナビリティ、自動運転技術といった新規分野にも積極的に取り組み、半導体というキーワードを介して、あらゆる最先端技術についての情報交換・ビジネス交流の場を提供している。
ボヤで済んで良かった・・・その一言を頂戴するために「キャビネックスEN2/キャビネックスEWT2」
https://youtu.be/_Wjpmuj1m6o
40年を超える製造販売の実績を持つ株式会社 初田製作所の自動消火装置キャビネックスシリーズは、人が普段入らない閉じられた区画で発生した火災を二酸化炭素で窒息消火して、ユーザーの社会的責任(CSR)および、事業継続計画(BCP)に貢献してきた。
同製品は、24時間365日稼働する無人工場においても、いち早く火災を検知し、自動で初期消火を行う。また、消火ガスに二酸化炭素を使っているため、区画をクリーンに保ち、工場の生産再開までの復旧時間を短縮することができる。
中でもキャビネックスEWT2は、アメリカのファクトリー相互保険会社FM規格を取得しており、台湾・韓国・中国など海外の半導体工場や液晶パネル工場、工作機械工場の安全対策で導入実績が多数ある。
ユーザーの用途に合わせた鋼種、サイズ、仕上げに対応「半導体産業向けステンレス配管」
https://youtu.be/XAb7QO92ieU
日鉄ステンレス鋼管株式会社は、ステンレスパイプの製造を手掛ける企業である。SEMICON JAPANにおいては、半導体産業向けに特化した高品質な製品を展示した。同社の製品は、半導体製造に使用される特殊ガス配管に適しており、ステンレスの鋼種や寸法、表面仕上げなど、ユーザーの用途に合わせた多様なラインナップを取り揃えている点が特徴である。
また、これらの製品は国内外を問わず、半導体製造工場や製造装置メーカーに広く採用されている。
半導体装置への外部からの振動を遮断!空圧アクティブ微振動制御システム「αシリーズ」
https://youtu.be/pQb67vHZ3wI
特許機器株式会社は、振動対策を専門とする企業であり、半導体製造装置や分析装置など、振動環境の高度な制御を必要とする精密機器向けの「除振台」を主要製品としている。この除振台は、床や外部からの振動を全周波数帯域で増幅なく効果的に除去し、装置が適切に機能する環境を整える。
同製品は、国内外の半導体製造装置メーカーや電子顕微鏡、分析装置メーカーに広く導入されている。特にその堅牢性と優れたアフターサービスが高く評価されており、海外市場でも強い支持を得ている。これまでの導入実績は世界トップクラスを誇る。
超高分解能に加え高速スキャン・広域スキャンを実現!原子間力顕微鏡「Jupiter XR」
https://youtu.be/KmwdefcSd6M
オックスフォード・インストゥルメンツ株式会社が提供する原子間力顕微鏡「Jupiter XR」は、高速スキャン性能を誇り、効率的な資料分析を可能にする製品である。特に、200mmのウェハーにも対応できる大型搭載機能を持ち、スループット向上に貢献している。
同製品は、半導体メーカーをはじめとする多くの企業で採用されており、その優れた性能は国内外で高く評価されている。
SiCウェハーを水で研磨!SiC専用エッジポリッシュ装置「FINE SURFACE E-200 SiC」
https://youtu.be/QR1Y5-7NS94
株式会社BBS金明は、SiCウェハーを水のみで研磨する独自技術を用いた製品を提供している。同社の装置は、特にウェハーの外周をポリッシングする機能に特化している。
シリコンウェハーの外周ポリッシングは一般的にウェハーの強度向上やパーティクル削減を目的としており、同社の製品はこれをSiCウェハーにも応用可能にしている点が特徴である。
シリコン分野ではグローバルで約7割の納入実績を誇り、SiCに関しても高い期待を寄せられている。評価やデモテストを希望する場合には、気軽に相談が可能である。
独自開発のソフトウェアにより、多様な研究・開発ニーズに対応!電子銃型蒸着装置「ADS-E810」
https://youtu.be/XD-Yd71Vi5E
「ADS-E810」は、誰でも安全かつ簡単に多層膜の蒸着を行える全自動蒸着装置である。同製品は独自開発の制御ソフトウェアを搭載しており、多様な研究開発ニーズに柔軟に対応できる点が特徴である。
同製品は、物質・材料研究機構や産業技術総合研究所など、国内の主要な研究機関への納入実績を有しており、その性能と実績が高く評価されている。
石英・セラミックス・シリコン・CVD-SiCを1社で提供「半導体製造装置向け部材提供」
https://youtu.be/JKWGx05AKKA
フェローテックグループでは、半導体製造装置向けの多様な部材を取り扱っており、石英、セラミックス、シリコン、CVD-SiCの4種類の高純度素材を一社で提供できる独自の強みを持つ。これらの素材は、半導体製造工程の微細化が進む中、プラズマ処理や高熱処理など厳しい環境下での使用の要求に応えるものである。
同社の強みは、最適な素材の提案力と中国での大量生産による高い供給力にある。主要取引先としては、アプライドマテリアルズ、ラムリサーチ、東京エレクトロン、日立ハイテック、スクリーンなどの国内外の大手製造装置メーカーが挙げられる。また、中国市場でもナウラやAMECなどの成長著しい企業に対して大規模な納入実績を誇っている。
半導体できめ細かな温度管理を実現「サーモモジュール」
https://youtu.be/TgI-oBLElA0
フェローテックグループは、冷却や加熱を電気で制御可能な半導体デバイス「サーモモジュール」をはじめ、パワー半導体用絶縁基板やサーミスタセンサーなどを手がける。
同社のサーモモジュールは、精密な温度管理が可能で、主に通信機器やパソコンなどの冷却用途に広く利用されている。また、パワー半導体基板は、発熱するパワー半導体ユニットを効率よく冷却し、安定稼働を支える。
同社の製品は通信分野でも多く採用されており、一例として光トランシーバーにおける通信安定化に貢献している。また、パワー半導体基板は電気自動車向けユニットに広く使用されており、センサー製品は大手自動車メーカーで高い評価を得ている。日本、中国、アメリカを中心としたグローバル展開により、通信分野や車載分野での納入実績を着実に伸ばしている。