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展示会レポート 2022.05.20

第14回 オートモーティブ ワールド

エレクトロニクス 実装技術 編集部

第14回 オートモーティブ ワールド

 

 

 自動運転、クルマの電子/電動化、コネクティッド・カー、軽量化など、自動車業界における先端テーマの最新技術が一堂に出展される『第14回 オートモーティブワールド』が、RX Japan(株)の主催によって、1月19日(水)~21日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて開催された。

 同展示会は、『第14回[国際]カーエレクトロニクス技術展』、『第13回 EV・HV・FCV 技術展』、『第12回 クルマの軽量化 技術展』、『第10回 コネクティッド・カーEXPO』、『第8回 自動車部品&加工 EXPO』、『第5回 自動運転 EXPO』、『第2回 MaaS EXPO』の7展で構成されていた。

 

 

 

 ブラザー工業(株)は、エアバッグやシートカバーをつくる過程で使用するミシンとして、ユーザーに合わせてカスタマイズできるパネルやボタンで使いやすさを追求した工業用ミシン『NEXIO UF-8910』の参考出品を行っていた。

 同製品は、400mmの広い懐により、ストレスなく簡単に大型生地の取り回しをすることができる。

 また、糸張力/押え足交互上昇量/押え圧/送りピッチ/縫製スピードをデジタル化し、今までは人の感覚に頼っていた調整を数値で設定することが可能になった。

 さらに、使い方に合わせてカスタマイズできるカラー液晶パネルを装備している。

 

工業用ミシン『NEXIO UF-8910』

 

 

 

 (株)マルコムは、タッチパネルディスプレイの採用と機構部の改善で操作性を向上した静止型リフロー炉『RDT-250EC』の展示を行っていた。

 同製品は、PCを内蔵したことでタッチパネルディスプレイによる簡単操作と、ヒータ構成の見直しにより50%の省電力性能を実現。

 MAX350℃の高温リフローにも対応できる。

 また、自動プロファイル機能の向上によりプロファイル設定が簡単で、30分割のヒータ制御で優れた温度分布性能を実現。

 開発/試作/評価からセル生産まで対応することができる。

 

静止型リフロー炉『RDT-250EC』

 

 

 

 (株)JVCケンウッドでは、エッジAIカメラ『エクセンサーズ』を使った、ドライブレコーダのエッジAIカメラ化による産業分野での活用提案が行われていた。

 同製品は、豊富なインタフェースと選択可能な広角レンズと望遠レンズを用意。

 小型/軽量により、様々な場所へ設置が可能となり、アプリケーションの可能性を広げられる。

 ブース内では、ドライブレコーダに人や物体の検出や人数カウントなどの基本的なAIアプリケーションを搭載し、エッジAIカメラ化したデモンストレーションが参考出品として行われていた。

 

エッジAI カメラ『エクセンサーズ』

 

 

 

 双葉電子工業(株)は、静電式スイッチの3D形状を可能にした『3Dモールドタッチセンサー』の展示を行っていた。
 同製品は、任意のデザインで自由なスイッチ配置が可能な3D形状。

 また、静電容量式タッチセンサにより、機械的な可動部がなく摩耗の懸念がない。

 さらに、シームレス/薄型/軽量を実現。

 技術としては、成型技術(筐体とセンサの一体成型)、容量測定アルゴリズム(圧力、マルチタッチ、グローブタッチなど)。

 応用例としては、コンシューマ、車載、産業用途、ウィンドウ、ミラーコントロール、シートコントローラ、ステアリングスイッチ。

 

『3Dモールドタッチセンサー』

 

 

 

 メトロン技研(株)は、モータ鉄心やトランスの鉄心に使用される電磁鋼板やアモルファス材の鉄損測定を実現する『鉄損計測システム』の展示を行っていた。

 同製品は、IECアモルファス枠使用でIEC60404-16、GB/T 1934.1-2017、JIS C 2535:2017 に準拠した測定枠と測定を実現。

 磁気測定回路、測定方法は規格準拠している。

 また、付属の専用ソフトウエアを使用し、試料情報と測定条件を登録すれば簡単に測定が可能。

 鉄基アモルファス以外に低磁化力における電磁鋼板等の軟磁性材料測定が可能。

 さらに、ソフトウエアのカスタマイズにより、ユーザーのニーズに柔軟に対応できる。

 

『鉄損計測システム』

 

 

 

 ASTI(株)は、モータとインバータを一体化(機電一体型)することで小型化、軽量化を実現するE-mobility用機電一体型小型高出力モータ『S Type(ブレーキなし)/L Type(ブレーキ付き)』の参考出品を行っていた。

 同製品は、コンパクトサイズで省配線を実現。

 CAN通信によるトルク指示で動作する。

 『L Type』は、CAN通信で保持用ブレーキの操作が可能。

 Wide電源入力(24/48V両電源対応)により、駆動範囲を自動選択できる。

 また、汎用ギアボックスの使用が可能。ロボット、AGV、電動車いすなどの用途に適している。
 

E-mobility用機電一体型小型高出力モータ『S/L Type』
 

 

 

 (株)エヌエスティーは、供給モータのコギングトルク、電気角(レゾルバ/TMR/エンコーダ/ホールIC)の角度誤差を自動で測定するコギングトルクおよびセンサリニアリティ測定装置『CG-1000』の展示を行っていた。

 同製品は、駆動源からの動力伝達部分に独自の構造をとることで、駆動側のコギングトルクの影響を制御している。

 また、装置スペースを小さくするため、メカと制御盤を一体化する構造を採用している。

 

コギングトルクおよびセンサリニアリティ測定装置『CG-1000』

 

 

 

 アトセンス(株)は、モータ逆起電圧とレゾルバ原点の位相差を高精度に計測するレゾルバ位相計測システム『ECS-RV01/ECM-RV11』の展示を行っていた。

 同製品は、レゾルバ位相差、角度/速度、サーミスタ抵抗値、三相実効値の計測値を数値表示。

 また、オシロスコープと同様の波形表示を最大6種類まで表示が可能。

 さらに、設定値と計測値をCSVデータで保存が可能。

 

レゾルバ位相計測システム『ECS-RV01/ECM-RV11』

 

 

 

 同展示会の次回開催は秋展として、2022年8月31日(水)~9月2日(金)の3日間、幕張メッセにて開催される予定。

 

 

 

Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社エレクトロニクス 実装技術 編集部

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