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展示会レポート 2025.04.23

2025年4月9日(水)〜11日(金)東京ビッグサイトにて開催

動画展示会レポート「Medtec Japan2025」(前編)

基板の窓口編集部

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2025年4月9日(水)〜11日(金)東京ビッグサイトにて医療機器の製造・設計に関する国内唯一の展示会「Medtec Japan」が開催された。

同展では医療機器受託製造、医療ICT、検査キット、医療用エレクトロニクスなどに関連する製品・サービスが展示された。今年度は478の企業・団体が出展、17,261名が来場した。

基板の窓口では、同展における注目の出展企業を総力取材。出展各担当者によるブースでのインタビュー動画をもとに、各社の最新製品や技術をお届けする。本記事では前編として、全取材動画のうち半分を紹介する。

 

[公式サイト]
https://medtecjapan.com/

[次回開催予定]
Medtec Japan2026
日時:2026年4月21日(火)~23日(金)
場所:東京ビックサイト

 

 

「Medtec Japan」概要

Medtec Japanは医療機器製造・設計の総合展であり、同分野の展示会として国内最級の規模を誇る。近年ますます高度化する医療技術にとって、それらを支えるエレクトロニクスやIT技術は欠くことのできない存在になっている。また社会の高齢化とそれに伴う人手不足についてもロボティクスや通信、AIといったテクノロジーの存在感が増している。

同展ではこれら最先端の技術と医療をつなぐ多様な医療機器業界のサプライヤー・メーカーおよび研究者が一堂に会し、来場者は最新の技術、製品、サービスについて学ぶことができる。

2025年展は4つの専門展が開催された。以下は各展示会の展示内容だ。

 
【医療用エレクトロニクス展 / ElectroMED Japan】
医療用電子機器の設計・製造するためのあらゆる製品・技術を集結させた専門展

【医療 ICT・在宅医療展 / Smart Health Japan  】通信サービスを使用した医療、在宅医療に特化した展示

【検査キット 完成品&開発展 / Test Kit Japan】
血液検査、アレルギー検査キット、試薬等の検査キットの製造・開発技術展

【メディカルシティ・災害医療・防災安全展 / MedTechCity】
医療機器設計・製造から視野を広げ、地域医療・防災医療・災害医療の創造技術開発へ
 

パンチ工業株式会社

手作業を自動化する装置で効率化を提案

https://youtu.be/lZw4Hq9uoPk?si=OH-iZBbsn2UYg80o

パンチ工業株式会社は手作業を自動化する装置の開発企業だ。医療機器や研究・分析装置分野では、従来の専用機器が単体で動作することが多く、研究者が前処理や後処理を手作業で行う必要があった。この手作業の負担を解消するために、同社は作業全体を自動化できる装置を提供する。

課題解決のポイントは3つある。1つ目は研究者が本来の研究に集中できる環境の提供。2つ目は機械の均一な動作による人為的誤差の排除。3つ目は動作ログを活用したトレーサビリティの確保による原因分析の効率化だ。

同社の装置は、自動車・化粧品・食品業界から医療機器の血液検査まで幅広い分野で導入実績を持つ。最近では、分析装置の前処理や後処理、クロマトグラフや材料開発などの分野でも活用されており、さらなる効率化が期待されている。

株式会社RYODEN

レーザー加工が紡ぐ 医療機器部品の未来「小型微細レーザー加工機」

https://youtu.be/JSIqTTWRjSg?si=lkWuEz0nlajWYMie

株式会社RYODENの「小型微細レーザー加工機」は金属や樹脂の表面を加工し、撥水性などの新たな機能を付与する。
同製品はナノメートルオーダーの精密加工によってケミカルを使用せず、物理的な構造で撥水、親水、抗菌といった機能的テクスチャを実現することが可能である。

レーザー発振器、光学系、制御技術を駆使し、複雑かつ微細な医療機器部品の製造を可能にする。さらに、生物を模倣した模様の応用により、高機能な表面加工も提供。装置の設計においては、お客様のニーズに応じてレーザー発振器、光学部品、駆動系の最適な選定を行うことで、既存のパッケージ装置と比較してコストを抑えることができる点も特徴だ。

同製品は医療機器業界や自動車部品業界をはじめ、多岐にわたる分野で活用されている。

株式会社サニー・シーリング

液体窒素に72時間浸浸しても剥がれない!「超低温ラベル」

https://youtu.be/0l7eTZtPUmA?si=PwD2L6pbcsLZr10y

従来、超低温環境下では粘着剤が凍結する為ラベルの使用は困難であったが、株式会社サニー・シーリングの「超低温ラベル」は液体窒素(-196°)環境下でも剝がれることなく表示が可能である。

同製品は保管される検体や薬品の取り違いを防止し、バーコードや2次元コードの印字対応によってトレーサビリティーの向上に大きく貢献する。

株式会社ネオス

親水・超撥水・防汚・気泡除去など、表面処理で解決します!「LSA処理」

https://youtu.be/EnXpc7fdaXs?si=7EjaPxomSLuSztGa

株式会社ネオスでは液体の濡れ性に着目した表面処理技術として、LSA処理とFCS処理を開発している。

LSA処理は超撥水技術であり、水だけでなく血液も表面に付着せず転がる特性を持つ。この処理により血液のこびりつきや焦げ付きを防ぐことが可能で、汚染防止に貢献する。
一方、FCS処理は親水化技術であり、マイクロ流路チップやフローセルに対して処理が可能だ。この技術により、流路を通らなかった粘性液体が流路を通るようになるほか、製品に付着する気泡の除去にも効果が認められている。同社はLSA処理とFCS処理の異なる特性を活かし、用途に応じた表面処理を実現している。

株式会社アイオー精密

1社で、すご技工場地帯

https://youtu.be/KJQvyyH4pZQ?si=kYAG93f4rJ_R48jQ

株式会社アイオー精密は焼入れ炉および表面処理槽を自社で保有し、多品種・少量の一貫生産や短納期対応が可能である。

同社は各工程間で発生する横持ち工数を削減することで、人手不足を解消。突発的に発生する変種変量や短納期への対応、高精度部品の安定供給など、急な要望や課題に対して柔軟な対応を実現する。

さらに、大手企業との取引実績を有しており、FA装置、ロボット、医療、半導体など、幅広い業界への納入実績がある。

テクノコート株式会社

微細加工を可能にする国産ファイバーレーザー機

https://youtu.be/egVbQ5w-o9M?si=d7JvOCf6dyliKqi-

テクノコート株式会社の「ファイバーレーザー機」は導入から運用までを包括的にサポートすることで顧客のニーズに応える。

同社の製品は従来のレーザー溶接機とは異なり、非常に微細な加工が可能であることが特徴だ。
特に20~30ミクロンという極めて薄い板厚の溶接が可能であり、従来は加工が難しかった部品の製造を実現する。
製品例としては、ステントやカテーテルなどの微細な溶接が求められる医療機器が挙げられる。

荒木製作所

真空整形で未来を形にする技術パートナー

https://youtu.be/34RQYC-nlCs?si=och2ICszWufLsGkc

荒木製作所は、少量生産向きの医療機器分野に適した「真空整形」を中心とした製法を提供する。

同社は、プロダクトデザインの導入を推奨し、それを具体化するために設計開発の段階から深く関与することが特徴だ。製法選定や難しい設計への対応を通じて、製品開発における課題を解決する。

同社は医療機器や分析装置分野を中心としつつ、ロボットや産業機器分野の外装など様々な分野での実績を有する。

株式会社アクシス

検体に触れることなく採取可能!「ストロー型検体採取容器」

https://youtu.be/3tUxW4ejMI0?si=4ScsDFwOZi6mtbei

株式会社アクシスが開発した「ストロー型検体採取容器」は、検体採取者と検査者の双方に配慮した設計が特徴である。採取者は簡単かつ効率的に検体を採取でき、検査者は蓋を開けるだけで迅速に検査が行える。

本容器に固定されたストローには誤操作防止機構が搭載されており、採取中にストローが外れることがない。一方で、検査機関では蓋の特殊な仕組みにより簡単にストローが外れ、検体をすぐに取り出せる設計だ。

採取後は蓋を閉めて送付するだけで廃棄部品を削減できる点も評価されており、PCR検査や歯周病検査、遺伝子検査など幅広い用途で実績があり、医療や検査分野で注目されている。
基板の窓口編集部

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