
エレクトロニクス 実装技術 編集部
2018年12月12日(水)~14日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて、半導体を中心としたマイクロエレクトロニクスの製造を支える装置/材料産業の総合イベントであるSEMICON JAPAN2018が、SEMI の主催によって開催された。
3日間の展示会の総来場者数は、52,865名に上った。
Akribis Systems Japan(株)のブースでは、低コイル質量であるため高速で広域周波数に対応するボイスコイルモータ『AVM』シリーズ、『AVA』シリーズを紹介していた。
同社では、標準ボイスコイルモータを豊富にラインアップしている。
『AVM/AVM-H』シリーズは円筒形、2端子のダイレクトドライブモータで、ストロークは3~30mmまで、コギングなし。
『AVA』シリーズは平板型、2端子のダイレクトドライブモータ。コンパクト設計でリニアステージに適合し、コギングなしの製品である。
Akribis Systems Japanのブース
(株)ティアンドティでは、漏水、漏油、漏液などを迅速、確実、安全に管理できる漏液センサを紹介していた。
『TFP-F』シリーズは、オールテフロン製で、センサ本部は電気使用なし。
光ファイバなので、防爆エリア、可燃性液体で使用できる。
『TFP-T』シリーズもテフロン製で、センサ厚みが10mmと薄型であるため狭い場所でも取り付けでき、高耐薬性、薬液でも安心して使用可能。
ホルダ外れ検知機能を搭載している。
また『LUP』シリーズは材質としてポリプロピレンを使用。
水検知に最適なローコストタイプで、アンプを内蔵しているため購入してすぐに取り付けすることができる。
漏液センサの展示
(株)工苑では、Nanomotion 社の超音波モータ『SEモータ』を紹介していた。
同製品は32Nの駆動力で500mm/secの最高速度を実現。
Nanomotion社の従来『HRモータ』と比較して2倍の速度と同じ駆動力を提供しながら、消費電力は半分となっている。
高剛性、高速駆動、サブナノメートルのモーション分解能を実現するため、より効率的な駆動コアを組み込んだ拡張モータ構造に墓づき設計されており、その他に、①高真空アプリケーション、②サブナノメートルの位置決め精度、③優れたエネルギー変換効率、④幅広い動的な速度範囲、⑤ゼロバックラッシュと高い剛性、⑥電力なしでの静止保持力、などの特徴を有している。
SEモータの展示
ナプソン(株)では、非接触式低効率/シート抵抗測定器『NC-80MAP』を展示していた。
同製品は最大3本の非接触プローブによるフルレンジ測定器で、高精度測定、および2D/3Dマッピング表示を備えたデータ管理機能を有し、0.1%以下の高い再現性を実現。測定範囲は、以下のプローブタイプから、搭載プローブ数を指定できる(Low:0.001~0.5Ω、Middle:0.3 ~15Ω、High:10 ~3200Ω)。
測定対象はウエハサンプルはシリコンベア、化合物、エピ、拡散層、SiCなどで、各種薄膜サンプルは半導体プロセス膜、メタル膜、ITO膜など、その他、原則として測定レンジ内であればどんなサンプルでも測定可能。
対象サイズ:2~8インチ、156mm□、厚さ:300~1500μm、となっている。
非接触式低効率/シート抵抗測定器『NC-80MAP』
ボッシュ・レックスロス(株)では、マグネット式リニア搬送システム「フレキシブル トランスポート システム(FTS)」を、デモを交えて紹介していた。
同システムは、搬送キャリア(パレットなど)には動力源がなく、永久磁石を取り付けるだけで真空エリアやクリーンルーム、またガスなどが充満しているエリア、高温やケミカルエリア内における部品搬送を、高加速/高速移動および、極低速移動で実現。
また正確な位置決めなどのプロセスを必要とする搬送動作を個別のキャリアごとに設定できる。
ボッシュ・レックスロス(株)のブース
シンフォニア テクノロジー(株)では、『N2 EFEM』を紹介していた。
同製品は、高効率な低酸素濃度の制御をミニエンバイロメント内で実現。
100ppm 以下の酸素濃度を100LPM以下のN2ガス消費量で維持するN2ガス循環システムを採用している。
微差圧の自動制御は10Paゲージ+/−3.5。
従来のEFEMと変わらないフットプリントで、既存標準EFEMとの置き換えができ、据え置き型アームロボットにより、最大4LPにアクセス。
従来型のEFEMと同様、側面にメンテナンス窓を用意している(追加オプションにより、サイドポジションの使用が可能)。
シンフォニア テクノロジー(株)のブース
(株)エリオニクスでは、ECRイオンビームにより微細加工が行える小型ECRイオンシャワー装置『EIS-200ERP』を紹介していた。
同製品はコンパクトかつ高性能。
タッチパネルを採用したPCを搭載し、プロセス制御可能。
イージーオペレーションを実現し、再現性の向上にも寄与する。
また、Ar、Xeなどの不活性ガスに加え、O2やC3F8、CHF3などの活性ガスでも安定したプラズマが生成可能。
ニュートライザを備え、石英ガラスなど絶縁物のエッチングも行える。
小型ECRイオンシャワー装置『EIS-200ERP』
同展示会の次回開催は、2019年12月11日(水)~13日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて開催される予定。