パナソニック ファクトリーソリューションズ(株)は、従来の半分となる厚さ25μm(※1)のシリコンウエハからダメージレスでチップを切り出すことが可能な「プラズマダイシング」の普及を促進するため、「プラズマダイシング実証センター」を2016年10月12日に開設した。
(※1)現在のメモリ製品等は厚さ50μm程度が主流であり、今後さらなる薄型化のニーズが見込まれている。同実証センターではクリーンルームを有し、ここにプラズマダイシングプロセスの評価を行うために必要な装置と加工結果の検査装置からなる一貫ラインを備えている。このため外部にサンプルを持ち出すことなく効率的に同プロセスの評価が可能なため機密性に優れている。また、新たなウエハ構造や材料に対応するプロセス開発を行う機能も有しており、プラズマダイシング応用技術の開発拠点としても活用する。
【主な装置】
適応サイズ:直径200㎜もしくは300㎜サイズのシリコンウエハに対応
1.プラズマダイサー
同プロセスの中心となる装置。プラズマを用いたドライエッチングにより厚さ100μmのシリコンウエハを用いた場合、25μm/minの高速で、幅20μm(アスペクト比:5)の加工が可能
2.周辺加工機器
・バックグラインダー:ウエハを所定の厚みまで薄化加工
・リソグラフィー:プラズマ照射の保護層をウエハ上に形成し、ダイシングの位置を決定
・レーザパターンニング:ダイシング用ラインの形成
3.検査装置
加工段差・膜厚の測定や電子顕微鏡など