2025年1月29日(水)〜31日(金) 東京ビッグサイトにて「新機能性材料展 2025」が開催中です。本記事では、速報レポートとして展示会初日の本日、現地取材を行った取材スタッフが、展示会の現在をお伝えします。
[新機能性材料展公式サイト]
https://www.mfg.cj-exhibition.com/
同展は1987年に開催された、CONVERTECH (旧国際コンバーティング機材展) を母体としています。時代と社会の変遷とともに、対象とする分野を拡大し、現在5つの構成展(CONVERTECH・新機能性材料展・GREEN MATERIAL・3DECOtech・WELL-BEING TECHNOLOGY)を擁する、素材系分野を代表する展示会です。
技術やソリューションのトレンドだけでなく基礎技術にも光を当てることで、ものづくり業界のさらなる活性化と課題解決を実現し、人、技術、企業といったチャネルを通してサステナブルかつ、ゆたかな社会づくりに貢献することを目指しています。
CONVERTECH(コンバーテック)は、「塗る・貼る・切る」加工機械および技術に特化した総合展示会です。この展示会は、コンバーティング(Converting)技術を支える装置・資機材に焦点を当てており、スマートフォンやディスプレイの部材から、スマートハウス、スマートグリッドなどの新エネルギー分野まで、幅広い製造プロセスの根幹を担う技術を紹介しています。
同展は当初「国際コンバーティング機材展(CMM JAPAN)」として1987年に始まりました。その後、2008年に「Convertech JAPAN」に改名され、2023年からは現在の「CONVERTECH」という名称で開催されています。
CONVERTECHでは以下のような製品が展示されています。
コーター/真空成膜装置/各種印刷機/ラミネーター・貼合装置/スリッター/巻取機/フィルム製膜装置および関連装置・機器/検査装置/各種制御装置・機器/各種ローラー/ウェブハンドリング関連装置・機器/除塵・静電気除去装置/刃物/試験・計測・分析機器/造粒・粉砕・混合機器 など
WELL-BEING TECHNOLOGY(略称:ウェルテック)は、ウェルビーイング社会の実現に向けた最新技術やソリューションを紹介する総合展示会です。2024年に初開催され、2025年で第2回目を迎えます。
同展示会は、"ウェルビーイングにおける環境づくり"にフォーカスし、素材、空間デザイン、センシング技術、ロボティクスなど、多岐にわたる分野の製品や技術を紹介しています。心身状態の可視化や感性価値の評価に関する製品・サービスが一堂に会し、社会的マイノリティに向けたプロダクトを展示する「超福祉特設展示コーナー」やスタートアップエリアも設けられています。
WELL-BEING TECHNOLOGYでは以下のような製品が展示されています。
心身状態の可視化や感性価値の評価に関する製品・サービス/社会的マイノリティに向けたプロダクト/AI分析技術を活用した脳疲労や自律神経バランスの測定機器/認知機能障害のスクリーニングが可能なコミュニケーションロボット/視覚・触覚・嗅覚など五感センシングに関する製品・サービス/自動車業界におけるウェルビーイング視点の開発製品 など
日曹商事株式会社は石油成分を一切使用せず、木材由来の材料でプラスチックのような質感を実現した成形材料「CXP(Cellulose X-linked Polymer)」の展示を行っています。プラスチックのように射出成形が可能ですが、木材特有の温かみや滑りにくさという特性も持ち、昨今注目されているサステナビリティの高い素材です。
その他、同ブースでは耐炎化繊維 「PANOLA(パノーラ)」や、波長をミックスさせた新型のUV-LED硬化装置なども展示中です。
帝人フロンティア株式会社のブースでは極薄の不織布シートを展示していました。1㎡当たりの重さは驚異の2g、直接触らせていただいたところ、目を閉じると触っているのか触っていないのか分からないレベルの薄さでした。
ブース中央にディスプレイされていた不織布シート製のクラゲの繊細さは数あるブースの中でもとりわけ目を引きました。
セルカム株式会社は3Dプリンタであらゆるものを造形できる会社です。造形スピードの速さが特徴で、大型のモデルの作成を得意としているそうです。
産業向け大型3Dプリンタ「MASSIVIT」で出力されたオブジェは従来の3Dプリンターによる造形品のイメージを覆すスゴイ迫力です。
王子キノクロス株式会社はパルプを主体にして、同社独自のエアレイド製法による不織布を製造している会社です。水に溶けてしまう素材や、水が加わると機能を失ってしまう素材も、同社の不織布と組み合わせることで機能を保ったままシート化することができます。
白をベースにしたブースはシンプルですが質感にまで気が配られ、空気の流れで成形するエアレイド製法や同社のサステナブル素材ブランド「キナリト」の世界観をうまく伝えています。
6ホールの入り口付近にあるキッチンカー。ラインナップは角煮丼やステーキ丼など。鰹出汁で長時間煮込まれた豚バラ肉は箸で切れる柔らかさです。角煮だけで200gとボリュームもあって、お昼からガッツリ食べたい人におすすめです。