2024年10月9日(水)〜11日(金)、東京ビッグサイト東展示場にて「N-Plus(エヌプラス)」が開催される。
同展は、ものづくりを中心にサステナビリティ分野、空飛ぶクルマ分野を加え、合計14の構成展からなる複合展示会だ。出展者数は149社(2024年10月1日時点)、来場者数は8,000人〜10,000人が見込まれる。自動車、電装、航空、メディカルなど幅広い業界関係者が来場し、ものづくり関係、特に研究・開発部門の割合が高い。入場は無料。来場者登録制の本展は、公式サイトから来場登録を行える。
本記事では、主催者への独自取材やプレスリリースをもとに、その見どころについて紹介する。
■ 「エヌプラス」概要
■ 【空飛ぶクルマの専門展】フライングカーテクノロジー
■ 注目の出展者ブース
■ 充実したセミナー
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出典:エヌプラス出展資料
15回目を数える今回、同展は展示規模を拡大し東京ビッグサイト東ホールでの開催となる。高機能・高付加価値化を提案する「N+ テクノロジー」と環境・社会にやさしく持続可能なものづくりを提案する「N+ サステナビリティ」に、空飛ぶクルマの専門展「フライングカーテクノロジー」が加わり、日本の産業を支える礎である「ものづくり」にかかわる技術・素材・サービス・製品が集結する。
同展は課題解決型の展示会として、来場者が求める課題ごとにキーワードを設け、エリア分けすることで参加企業とのマッチング効率を高めている。今回は新たに「不織布・機能紙展」と「次世代燃料開発技術展」が加わり、合計14のキーワード展から構成される。
各キーワード別の展示会と概要は以下の通りだ。
【N+Technology】
・プラスチック高機能化展 :プラスチック、フィルム、ゴムなどの高機能化と循環利用を提案
・軽量化・高強度化展:軽量・高強度化を実現する、材料・成形技術・新素材の提案
・マルチマテリアル化展:さまざまな材料の優れた特長を活かした適材適所を提案
・コーティング・表面処理展:機能性と意匠性を高めるためのコーティング技術を提案
・受託・付加製造・加工技術展:日本のものづくりを支える、製造・加工技術の提案
・電磁波対策・放熱技術展:次世代のものづくりに不可欠な、電磁波対策と熱対策を提案
・電動化・電池・給電技術展:あらゆる動力の電動化と電池・給電技術の高機能化を提案
・不織布・機能紙展:紙・パルプ・不織布などの高機能化と循環利用を提案
【N+Sustainability】
・環境配慮型素材展:SDGs、カーボンニュートラルの実現に応える素材と技術
・セルロースナノファイバー展:植物由来の天然素材・技術と用途開発の提案
・製品の長寿命化・循環活用展:製品の省資源化、サーキュラーエコノミーの提案
・次世代製品開発DX展:デジタル技術が促進する、ものづくり開発環境の効率化
・次世代燃料開発技術展:次世代に向けた合成燃料・アンモニア・水素などの新技術・応用展開を提案
・フライングカーテクノロジー:空飛ぶクルマの技術開発と普及・活用を支援する国内唯一の専門展

出典:フライングカーテクノロジー出展資料
エヌプラスの特別企画展として開催される第5回フライングカーテクノロジーは、2025年開催の「大阪・関西万博」の目玉の一つであり、モビリティ変革の主役として脚光を集めている「空飛ぶクルマ」の国内唯一の専門展示会だ。
「空飛ぶクルマ」は経済産業省、国土交通省といった官界と民間各社が協力のうえ、実用化に向けて着実な動きを見せており、災害救助、医療、大都市内交通、観光、地方都市間交通、離島・山岳などの過疎地における交通インフラなど、さまざまな用途が期待されている。
また「空飛ぶクルマ」は航空会社だけでなく、バッテリー、システム、ソフトウェア、通信、観光など数多くの隣接分野が存在し、ものづくりにとどまらず、今後の日本の産業に大きなインパクトを与える可能性を秘めている。
同展では、特別展示企画として、MASC、HIEN Aero technologies が保有する実機の展示が行われ、モビリティの最先端に触れる機会を提供する。
また関係者交流ゾーンにはMASCのメンバーをはじめとする空飛ぶクルマの関係者が滞在し、業界へ参入を目指す企業・団体にとって絶好の関係構築の場となることが期待される。
MASC:MASC(マスク Mizushima Aero Space Cluster)岡山県倉敷市水島地域の企業群を中心とする航空宇宙の産業クラスターの実現に向けた研究会。
https://masc-jp.com/
HIEN Aero technologies:同社はハイブリッド・システムとユニークな機体により、実用的な航続距離を持つeVTOLの開発に取り組んでいる。
https://hien-aero.com/
大塚化学公式チャンネル:機能部品向け 高強度 精密造形 3Dプリンタ用ポチコンフィラメント 大塚化学】
さまざまなものづくり系企業がそろうエヌプラス、フライングカーテクノロジーから特に注目すべき出展者をピックアップした。
■ A-72 大塚化学株式会社(プラスチック高機能化展)
ロボットの機能部品や治具などに使用可能な高い寸法精度と精密造形性をもつ3Dプリンタ用フィラメント「3Dプリンタ用ポチコン(樹脂複合材料)」。同製品を用いた東京科学大 遠藤研究室のロボットを展示する。会期中は動体展示も行われることから、最新のロボット技術も体感できる。
■ T-77 スカイリンクテクノロジーズ株式会社(フライングカーテクノロジー)
2019年に設立され、巡航速度650km/h、航続距離1400kmの高速かつ長距離の移動を目標に「空飛ぶクルマ」の開発を進めるスタートアップ企業。
■ F-68 エステック株式会社(コーティング・表面処理展)
くっつかないものをくっつけるマイルドプラズマ技術、マイルドプラズマ照射装置を紹介。一般的なプラズマ技術にはできない表面改質効果を実現する。
■ N-74 株式会社 エス・ジー・ケイ(受託・付加製造・加工技術展)
エッチング加工~2次加工(曲げ、絞り、拡散接合)製品や黒い金属製品を紹介する。
■ F-77 株式会社 インキュベーション・アライアンス(電磁波対策・放熱技術展)
垂直方向の伝熱に優れた高性能グラフェン部材やグラフェンと金属を複合化したハイブリッドヒートシンク等を展示。
■ S-68 白銀技研株式会社(フライングカーテクノロジー)
水に浮かび、水上滑走も可能な eVTOL 水陸両用有人ドローン「Beedol」の実機展示を行う。
■S-73 航空機装備品認証技術コンソーシアム(CerTCAS)(フライングカーテクノロジー)
AIDA傘下の航空機装備品認証技術コンソーシアム
CerTCAS(サートキャス Certification Technology Consortium for Aircraft System)が航空機およびドローンや空飛ぶクルマの認証に関わる技術について紹介する。
同展では国内外のものづくり業界の最新動向や完成品・部品メーカーの事例紹介など、研究・開発者から高い関心を寄せられるセミナープログラムを多数企画しているのが特徴だ。以下はその中から基板の窓口が注目するセミナーをピックアップした。
空飛ぶクルマは、機体の型式認証が遅れてきたことが、多くの企業や自治体に参入を検討する時間を与えてきた。現状ではいつ実装されるかが問題ではなく、いつどのように事業として成立させるかに注目が集まっている。空飛ぶクルマの特徴や用途について、当初考えられた予想を見直すことによって、新たなビジネスの方向性を探る。
コーディネーター
・慶應義塾大学大学院付属 システムデザイン・マネジメント研究所 中野 冠 氏 (顧問、フライングカーテクノロジー実行委員長)
パネリスト
・(株)SkyDrive 福澤 知浩 氏 (代表取締役 CEO)
・テトラ・アビエーション(株) 中井 佑 氏 (代表取締役)

15年目を迎えるN-PLUSはこれまで材料技術をベースにしつつ、機能面の発表展示に新機軸を打ち出してきた。変化の激しい現代におけるシーズとニーズを切り口に、今回展の見どころについて語る。
(有)カワサキテクノリサーチ 川崎 徹 氏(代表取締役)
接着接合は日用品から航空機まで幅広く使用されており、その重要性が日々増しつつある。本講演では最新の接着接合技術を紹介するとともに、今後の動向についても解説する。
東京科学大学 総合研究院 未来産業技術研究所 佐藤 千明 氏(教授)

発見から30年程を経たカーボンナノチューブは、様々な用途に幅広く基礎・応用研究から社会実装に向けた取り組みがなされている。その最新動向について講演者の視点(分離精製、熱電応用等)から講演する。
東京都立大学 理学研究科 柳 和宏 氏(理学専攻 教授)

カワサキテクノリサーチが2024年5月に刊行したPFAS規制に関する資料をもとに、PFOAやPFOSが大きく影響する市場分野や注目技術の一端について解説する。
(有)カワサキテクノリサーチ 山本 美輪 氏(コンサルティングスタッフ)
溶解度パラメータ(SP値)およびハンセン溶解度パラメータ(HSP値)は物質間の相溶性やナノ粒子の溶媒中での凝集・分散性評価など幅広い分野で応用されている。本講演ではSP値・HSP値を用いた機能性材料開発のための基礎および応用技術について実例から解説する。
関西大学 山本 秀樹 氏(副学長 研究推進部長 社会連携部長 環境都市工学部 エネルギー環境・化学工学科 教授 工学博士)

同セミナーでは水素社会における燃料電池車とグリーン水素生成技術に焦点を当てる。特に燃料電池や水電解装置の構造や材料などを電気化学的知見から解説し、実用化が進むグリーン水素生成・貯蔵技術の一端を紹介する。
(有)カワサキテクノリサーチ 大谷 彰 氏(顧問)

一般に3Dプリントとしても知られる、アディティブマニュファクチュアリング技術として最も普及しているのは熱溶融積層方式である。これを用いた樹脂部品を主要構造材とした四足歩行ロボットや減速機の最新の研究開発事例と、産業応用の可能性について紹介する。
東京科学大学 遠藤 玄 氏(工学院機械系 教授)

民間航空機のみならず、空飛ぶクルマの開発において機体認証、型式認証は大きな課題となっている。それらを受けて2021年に設立された認証全般に関わる技術、ノウハウ、知財を集約した組織体であるCerTCASの活動について紹介する。
(株)SClabAir 各務 博之 氏(代表取締役、航空機装備品認証技術コンソーシアム[CerTCAS] 幹事)
次世代エアモビリティに必要と思われる認証活動について、多摩川精機株式会社にて実施した国内装備品認証取得活動の内容をもとに、システム構想・開発プロセス、ハードウェア/ソフトウェア認証活動等の必要な事項を紹介する。
多摩川精機(株)スペーストロニックス研究所 富田 浩一 氏(慣性システム課 主任)

東陽テクニカは計測機器の販売を生業とする会社であるが、カーボンニュートラルに向けて大きく変動しているエアモビリティへの進出を推進している。その活動の中で実施している新たな取り組みや事例を紹介する。
(株)東陽テクニカ エアモビリティプロジェクト 南澤 貞巳 氏

中部・東海地域は航空機産業と自動車産業の両方が集積する世界的に類を見ない地域であり、空飛ぶクルマ産業においても世界有数の拠点となる可能性を有している。本セッションでは、中部・東海地域の3自治体より2024年度の最新の取り組みについて、また中部経済産業局より域内の広域連携実現に向けた「中部次世代エアモビリティ社会実装準備推進ネットワーク」の活動について紹介する。また、今後の中部・東海地域における展開とサプライチェーン構築の可能性について議論する。
コーディネーター
・中部経済産業局 清水 喜紀 氏(地域経済部航空宇宙・次世代産業課 企画係長)
・(株)日本政策投資銀行 岩本 学 氏(産業調査部 調査役)
パネリスト
・三重県 雇用経済部 三野 剛 氏(産業イノベーション推進課 課長補佐兼班長)
・愛知県 経済産業局 水野 祐介 氏(産業部 産業振興課 次世代産業室 主査)
・静岡県 デジタル戦略局 杉本 直也 氏(参事)

欧州のELV規制の改定案以来、サーキュラーエコノミーを取り巻く状況は大きく変化している。求められるサーキュラーエコノミーの将来像について論議する。
コーディネーター
・大庭塾 大庭 敏之 氏(代表)
パネリスト
・ 日産自動車(株) 美藤 洋平 氏(企画・先行技術開発本部 材料技術部 主管)
・ トヨタ紡織(株) 羽柴 正典 氏(カーボンニュートラル環境センター CN推進室 室長)
・ 三菱ケミカルグループ(株) 高野 純一 氏(ビジネス・サステナビリティ部長)
・東京製鐵(株) 中西 栄三郎 氏(グリーンEV鋼板事業準備室 プロジェクト上級エキスパート)

次世代エアモビリティの離着陸場について、現在のガイドラインに沿った検討を行った事例(候補地選定・空域調査・想定規模 等)の紹介および、検討を行ったことで見えてきた課題について解説する。
(株)長大 菊地 英一 氏(執行役員 兼 事業戦略推進統轄部 事業部長)

コンクリート製ヘリポートに駐機したヘリコプターのコンパスが乱れるという事象の調査によってヘリポート上の磁界の問題が明らかになった。また、ドローン離陸時のエラーの事象にも磁界の影響が指摘されている。これらについて、エアロファシリティー(株)のこれまでの調査結果を報告する。
エアロファシリティー(株)海老澤 力 氏(執行役員 ファシリティー事業部長代理)
エアロファシリティー(株)根本 憲一 氏(技術顧問)

近年、自動車の構造部材には繊維強化プラスチックが使用されるようになってきた。一方で金属材料を成形するギガキャスト、メガキャストと呼ばれる技術も登場している。今後どのように住み分けて発展していくのかをパネラーとディスカッションする。
ファシリテーター
秋元技術士事務所 秋元 英郎 氏

NEV自動車製造に画期的な改革をもたらした超大型ギガプレス機の開発がテスラ社で提案され、世界的に大きな話題になっている。この技術はEVボディの一体化製造を目指して開発され、部品点数の削減、生産工程削減やエネルギー削減にとって有効な技術である。同講演では今日の国内外におけるギガプレスの動向について紹介する。
日原技術士事務所 日原 政彦 氏(所長、工学博士、技術士[金属部門] )

自動車の電動化が進むなか、ダイカスト製品の適用内容も変化している。その中でリアアンダーボディへの採用から始まった大型一体ダイカスト(ギガキャスト)の技術動向や技術課題、リョービ(株)における取り組みを紹介する。
リョービ(株) 新田 真 氏(ダイカスト企画開発本部 研究開発部 部長)

全来場者登録制の本展は、公式サイトから来場事前登録を行うことで、当日のスムーズな入場ができる。
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