バルト3国の一つでもあるリトアニアのテクノロジー企業Teltonika社およびTLT社と共同で、電子部品の国内生産を増やし輸入への依存を減らすことを目的として3.2億ユーロ (589.3億円)を投資して4つの新しい工場をHigh-Tech Hill Technology Parkに開設した。
TLTは、プラスチック・機械加工、プリント配線板、電子部品、電子機器製造のあらゆる分野におけるパートナーへのサポート能力を拡大するため、4つの新たな製造施設を開設した。この投資により、設計、金型、製造、組立をワンストップで提供するフルサービスの製造パートナーとしてのTLTの役割が強化された。
プリント配線板は電子機器製造業界に不可欠な部品で、市場の潜在的なリスクに対応するため、TLTは20年ぶりに欧州初のプリント配線板工場を1.43億ユーロ (263.3億円)投資して2023年から建設工事をしていたが、2025年9月に竣工した。この工場は、日本、ドイツ、イタリア製の高度に自動化された設備を導入し、約250名の専門家を雇用したEUでも最先端の工場の1つとなる。 33,000m2のプリント配線板工場(TLT PCB:写真1)を開設し、多層プリント配線板や高密度ビルドアップ多層プリント配線板の設計を含む、幅広い種類の基板を製造できる設備を備えている。
垂直連続めっき(VCP)などの高度なプロセスに加え、迅速な開発とカスタマイズをサポートする社内イノベーションラボを備えており、短納期の試作と継続的な生産の両方に対応でき、製品ラインの成長や進化に柔軟に対応できるようになっている。

写真1 TLT PCBの新プリント配線板工場(屋上には太陽光パネルを搭載)
電子機器向けの新しい実装工場 (Teltonika EMS)も開設し、この自動化された最新鋭の工場には、10本の電子機器組立ライン、20本の試験ライン、4本の梱包ライン、最新のロボット倉庫、そして研究所が備えられている。さらに、製造工程を運営するために約700名の熟練した専門家を雇用した。

写真2 実装工場
(左上はプリント配線板工場、右上はプラスチック・機械加工工場)
屋上に6MW以上の太陽光発電所を設置して電力を賄っている。
TLTは、これらすべての機能を統合することで、リードタイムの短縮、リスクの低減、そしてサプライチェーン管理の向上を実現する垂直統合モデルを提供する。
パートナーは、複数のプロセスを単一の窓口で管理できるというメリットと統合された製造オペレーションによる安定性を享受でき、スピードと品質が極めて重要となる変化の激しい業界や規制の厳しい業界で事業を展開する企業にとって特に有益である。
TLTは現在、電子機器、産業機器、医療機器など、様々な分野の新規および既存のパートナーとの協議を開始し、パートナーがより迅速かつ確実に製品を実現できるよう支援し、フルサービス製造における頼りになるパートナーになることを目指している。
https://www.teltonika-iot-group.com/newsroom/high-tech-hill-technology-park-opened
リエプカルニスにある55ヘクタールの工業団地に4つの工場が完成し、1,370名の雇用を生み出し、今後、さらに2028年までに約10棟の研究開発センターや研究所および管理棟などの追加施設(写真3)が建設され、5,000~6,000人の雇用が創出される予定で、このプロジェクトへの総投資額は37億ユーロ(6,805億円)に達する可能性があるという。

写真3 High-Tech Hill Technology Parkの全体計画図

リトアニアの首都はビルニュスでヴィリニュス国際空港の近くに新工場(赤丸内:右の写真でA15の右上が新工場の敷地)を建設し、欧州で久しぶりの大型設備投資となった。
(出典:evetiq、Teltonika 、TLT、PCB007)