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DX 2025.11.20

DXで間接材調達を革新する ― トータルコストダウンサービス

MISUMI floow

株式会社ミスミ Factory-MROビジネス・ハブ

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世界の製造現場を支える部品サプライヤー ミスミ

ミスミは製造現場で必要とされる機械部品や工具を「確実短納期」で届けることで、製造業を支え続けてきました。世界107拠点で事業を展開し、ECプラットフォーム上で3,000万点以上の機械部品を取り扱い、0.01mm単位での選定にも対応し800垓(1兆の800億倍)のバリエーションで販売をしています。
この幅広い品揃えと納期遵守率99.7%という高い供給率を背景に、製造業の社会インフラとしてお客様の生産性向上に貢献してきました。

これまでは機械部品販売を主力事業としてきたミスミですが、近年は「デジタルモデルシフト」というDX戦略を推進し、ものづくりプロセスの革新を進めています。
機械部品の3Dデータをアップロードするだけで、AIが即時見積もりを行う「meviy(メビー)」や、製造業DXで加速するライフサイクルコスト削減に向け低価格でちょうどいい品質を追求した「エコノミーシリーズ」、独自のサイバーネットワークで大量調達を効率化する「D-JIT(ディージット)」など、従来の調達業務の在り方をデジタルで変革するサービスを次々と展開しています。
これらに続き、2025年4月に正式リリースされたのが、量産工場の間接材調達を根本から変える新サービス「MISUMI floow(フロー)」です。

 

深刻化する人手不足と時間不足

日本の製造業は、少子高齢化による労働人口の減少と、働き方改革による残業規制の影響を受け、人手不足・時間不足という二重の課題に直面しています。
実際、労働力のピークは1990年代とされ、その後減少傾向が続いています。製造業においても残業規制による廃業が加速するなど、現場の効率化は待ったなしの状況です。

特に、特定の製品を大量生産、マスオペレーションで回している量産工場においては「品質・コスト・納期」を重視した高い生産性が求められます。
こうした量産工場で高い生産性を維持するためには、生産ラインそのものの効率だけでなく、必要な部品や資材を適切に手配する調達業務も重要な役割を果たします。

量産工場には「直接材」と「間接材」の2種類の部品・資材を調達する業務が存在します。
直接材(自動車でいうハンドルやタイヤ等)は生産計画と密接に連動し、調達のDXも比較的進んでいます。
一方で、間接材(手袋や工具、備品等)は多品種少量・不定期発注が多く、改善効果が限定的なためDXが進みづらい領域となります。
しかし実際には、間接材が欠品するとライン停止などのリスクが発生し、生産性に直接影響を与えることも少なくはありません。

多くの量産工場では、間接材の調達業務のDX化の遅れが深刻な非効率を生んでいます。
例えば、申請・承認の煩雑な業務プロセス、分散在庫管理による在庫数の不一致、目視によるチェック漏れ、在庫切れによる緊急発注―こうした問題が全国の工場で慢性的に発生しています。
これらの業務に費やされる時間は1工場あたり年間約1,656時間にも上り、本来生産性向上に充てるべきリソースを圧迫しています。

この「取り残された領域」をデジタルで変革し、時間価値へと転換するために生まれたのがMISUMI floowです。

 

「需要データの可視化」×「確実短納期」で間接材調達を変える

MISUMI floowは、量産工場における間接材の調達・在庫・棚卸業務を大幅に削減する「トータルコストダウンサービス」です。
「欲しいときに、欲しいものが、すぐに手に入る」といった “納期ゼロ時間”をコンセプトに、利用頻度別に3つのチャネルを設け、現場の間接材調達業務の整流化を実現する設計が特徴です。

 

 

高頻度利用品:自販機による”富山の置き薬“モデル

製造現場に専用の自販機を設置し、顔認証またはIDカードでログインして必要な商品を取り出すだけ。
取り出した商品はリアルタイムで自動計測され、利用履歴も即時データ化されます。
在庫はミスミの資産として管理されるため、発注も棚卸も不要。
まさに“富山の置き薬”のような仕組みです。

中頻度利用品:定期便配送

利用サイクルに応じて月2回程度の定期配送を実施。必要なタイミングで必要な分だけ届くため、現場での在庫確認や発注業務が不要になります。

低頻度利用品:EC・専任窓口

急な発注ニーズに対しては、弊社ECサイトまたは専任窓口で迅速に見積もり・発注対応。
従来発生していた見積もり依頼・納期確認といった非効率なやりとりを削減します。

 

この3つのチャネルをお客様の需要データを起点に活用し、ミスミの確実短納期サプライチェーン(納期遵守率99.7%)と組み合わせることで、量産工場の在庫・調達を最適化します。
自販機自体に通信機能を備えているため、「誰が・いつ・どれだけ」利用したかをリアルタイムで把握することが可能です。
これにより、サービス導入後は利用データの蓄積を活用し、現場改善や予算計画の高度化にも発展させることができます。

MISUMI floowサービス紹介動画

 

7割の業務時間削減4つの「レス」で実現する業務効率化

1工場あたり年間1,656時間発生していた間接材調達業務。
そのうち約7割の時間を削減できるのがMISUMI floowの最大の特徴です。
すでに中国・日本で合計600以上の工場に導入され、自販機だけでも2,000台(※1)が稼働 。
国内では、自動車部品、精密部品製造、食料品など幅広い業界で採用いただいています。

さらに、日本の製造業38万工場(※2)にこの仕組みが広がった場合、年間12万人工分(※3) の時間創出につながると想定され、現場の生産性と競争力に大きなインパクトをもたらします。

  1.  1.在庫レス:VMI(Vendor Managed Inventory)により在庫負担がゼロ

  2.  2.管理レス:在庫データ可視化により在庫確認の手間を削減

  3. 3.発注レス:自動補充と定期便で発注作業が不要

  4. 4.棚卸レス:在庫はミスミの資産となるため、棚卸作業が不要

実際に本サービスを導入した企業にて、調達業務を担当されていたお客様は、在庫管理・発注業務の時間が50%削減でき、これまで手が回らなかった人事業務や電話対応などのコア業務に時間を充てることできるようになりました。
また、在庫の欠品に不安を抱えていた現場担当のお客様からは、「生産量の急な増加時も専任窓口に相談し緊急便による迅速な補充をしてもらえ、欠品の心配がなくなった。在庫切れへの心理的負担の軽減につながり、DX刷新など本来の業務に集中できるようになった」という声をいただいています。
 

 

サステナブルな調達とウェルビーイングの実現

このように単なる調達効率化にとどまらず、働く人の時間を創出し、心の余裕を生むDXでもあります。
また、在庫や梱包材の削減、定期配送による配送合理化により、環境負荷削減にも貢献しています。
サプライチェーン全体をサステナブルに変革するサービスとして評価され、日本DX大賞2025サステナビリティトランスフォーメーション部門で奨励賞を受賞しました。

 

 

現場を変えるのは、間接材調達のDXから

製造業は今、大きな転換点を迎えています。少ない人員・限られた時間で、より高い付加価値を生み出すには、現場の当たり前を変える必要があります。
間接材調達はその起点です。
MISUMI floowは、発注・在庫・棚卸といった“なくせる仕事”を削減し、現場をもっと創造的な業務に集中できる環境へと導きます。

MISUMI floowサービスサイト

 


※1,2025年10月現在
※2,出所:平成28年経済センサス活動調査
※3,計算背景:
・38万工場×導入率50%×工数削減率70%​
・1工場あたり間接材調達時間1,656時間/年​
・1人当たり年間労働時間1,920時間/年​

株式会社ミスミ Factory-MROビジネス・ハブ
https://www.misumi.co.jp/
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