インタビュアー:こんにちは。今日は、長野高専のAT&D Lab. の活動について教えていただきます。よろしくお願いします。
藤澤:こちらこそよろしくお願いします。
インタビュアー:それではまず、AT&D Lab. のメンバーのご紹介をお一人ずつお願いできますか。
藤澤:はい。私が、AT&D Lab. のリーダーを務めております、藤澤と申します。愛知県出身で、信州大学工学部情報工学科に入学しました。
卒業後、そのまま大学院修士課程、博士課程を経て、平成14年に長野高専電子情報工学科助手として働き始めました。
学生時代の専門は情報工学でしたが、修士課程では通信プロトコルの開発や回路設計や製作、Z80のプログラミングに携わっており、一晩中回路を作ったり、プログラムを作ったりしていました。
博士課程では、暗号理論と実装アルゴリズムの厳密検証で、ハードウェア記述言語で回路設計し、LSI化するといったことを行っていました。
長野高専に就職してからは、ものづくり系や教育系のさまざまなプロジェクトに参加させてもらい、組込み技術を習得するための教材開発などを行いました。
この教材は市販化され、長野高専では現在も授業でこの教材を使っています。このような活動を通じて、自分自身でもかなりの知識と技術が身についたと感じています。
まだまだ勉強中ではありますが、「今持っている知識や技術を使って、世の中のためになるものを作ってみたい」と漠然と考えていたときに支援機器開発に出合い、現在に至っています。
伊藤:情報エレクトロニクス系の伊藤です。「AT&D Lab.」のWebページのメンテナンスと、「セザリーヌ」などのWebアプリの開発を主に担当しています。
自分が持っている技術を駆使して作ったアプリが現場で困っている方々に喜んでもらえるのはとてもやりがいを感じます。不可能を可能にする技術の力はすばらしいなと実感します。
ちなみに「セザリーヌ」は、英語点字(Unified English Braille=UEB)の翻訳にも対応しています。このUEB版点訳エンジンは「Grade 2」という少し難しい翻訳体系にフル対応したもので、本校の学生が作りました。
卒業研究の一環として支援技術の開発に取り組んでもらうことで、学校で勉強した技術の腕を磨くだけではなく、世の中にこういうことで困っている人々がいるという視点を得ることができますし、自分の持っている能力が役に立つということを実感できると思います。こういう学生が卒業して技術者として働くようになると、新しく開発される製品が健常者にも障害者にも使いやすいよう配慮されて、世の中が少し底上げされるのだと思います。
中山:機械ロボティクス系の中山です。私は主にワークショップの担当をしています。電気電子系が専門分野ですので、ワークショップでのはんだ付け作業や回路の組み立てなどをサポートしています。
ワークショップでは特別支援学校の先生方が参加されることが多いですが、はんだ付けのご経験が無い方もいらっしゃいます。
ワークショップを通じて簡単なはんだ付け作業を経験してもらうことで、持ち帰った支援機器が故障した場合でも、まずはご自身で簡単な修理ができるようになれば、もっと気軽に使ってもらえるようになると考えております。
長野高専では、特に学生の卒業研究で支援機器開発に取り組んでおり、現場のお困りごとに対して学生たちが課題解決やものづくりに取り組みながら、実践的なものづくりの力を身に付けて欲しいと考えております。
力丸:情報エレクトロニクス系の力丸です。私はワークショップでのアンケート調査や、支援者の方々へのニーズ調査を担当しています。
アンケートではワークショップの感想や機器の使用体験をはじめ、参加しやすい場所や時間帯などの意見を聞いています。支援機器を本当に必要としている方が1人でも多く参加できるようなワークショップを目指しています。
参加者の感想では、「難しかった」「楽しかった」という率直な声も多く、ものづくりを通じて新たな体験をしてもらえることが嬉しいです。
実際に製作中の様子を見ていると、黙々と作業を進める方、不安そうな表情を浮かべる方など様々ですが、自分の手で作った機器が動く瞬間は皆さん本当に嬉しそうです。
ものづくりをしていると、「これ本当に動くのかな…」「正しいのかな…」と不安になることがよくあります。だからこそ、無事に動いた瞬間は喜びと安心感が一気にこみ上げてきます。
参加者の皆さんが同じように喜ぶ姿を見ると「分かる!」と共感してしまいます。分野を越えて分かり合える瞬間ですね(笑)。
ニーズ調査ではどのような機器が欲しいかを具体的に聞いています。支援する側が実際に直面している課題や、現場での工夫を知ることが、より本質的な支援に繋がると考えています。
私自身、このプロジェクトに参加してまだ数年ですが、いつか現場の声をもとにした支援機器を自分の手でかたちにしてみたいです。私たちが目指すのは、多くの人のための汎用機器ではなく、「その人に合った支援」です。
一人ひとりに寄り添った支援機器が、結果として多くの人を支えていく…そんな支援のサイクルが実現できたら、素晴らしいことだと思います。
渡邊:機械ロボティクス系の渡邊です。私は昨年度、長野高専に機械系教員として赴任し、本年度より「AT&D Lab.」の活動に参加しています。
主に、製品の機械加工を担当しており、技術面からチームを支える役割です。また、年に2回、長野高専で開催される情報交換会の運営も担当しています。
「AT&D Lab.」の活動に参加したきっかけは、高専卒業後の大学院時代にあります。大学院を休学して地元の大分県に戻っていた時、高専時代の恩師が立ち上げた、様々な事情で学校に通えない理系好きの生徒たちのためのフリースクールでボランティアとして活動する機会に恵まれました。そこで、科学や技術の力を使って、子どもたちの「学びたい」という思いを形にする経験をしたことが、高専教員及び「AT&D Lab.」に参加する大きなきっかけになりました。
最初に生徒と一緒に作った木工作の椅子は、座ると壊れてしまいそうな出来でしたが、「弟のために持って帰るんだ」と嬉しそうに話す彼の笑顔が、今でも私のものづくりの原動力です。
今はまだチームに参加したばかりですので、一日も早く戦力となれるよう、一つ一つの業務に邁進していき、一つでも多くの困りごとを解決できるよう精進していきたいと思います。
インタビュアー:次に、「高専」について知らない方もいると思いますので、高専という学校について簡単に教えていただけますか?
藤澤:はい。高専は、「高等専門学校」の略称で、各都道府県にほぼ1校ずつあります。高専は、中学校を卒業してから工学を専門に学ぶ5年間の高等教育機関で、戦後日本の高度経済成長を支える技術者育成のために設立された学校です。
もともとは国立の高等教育機関だったのですが、平成16年に独立行政法人化されて、全国51の高専が1つの法人になりました。現在は、公立や市立の高専もあります。長野高専はその中の1校で、長野県長野市にあります。
インタビュアー:実践的技術者を育成する専門の学校ということですね。高専の生徒さんは、普段どんなことを勉強しているんですか?
藤澤:長野高専の場合、「機械系」「電気系」「情報系」「制御系」「土木系」の専攻があります。入学した学生には、まず全部の分野を体験してもらい、2年生に進級するタイミングで自分の専門に進むという形になります。
もちろん普通高校のように国語や数学、英語などの一般教養も勉強しますが、学年が上がるにつれて専門的な科目が増えていきます。
特に4年生からはほとんどが専門科目になり、5年生になると大学のような卒業研究があり、学会で発表したりする学生もいます。
インタビュアー:そうですか。普通高校のような面もあり、工学系の大学のような面もあるんですね。本題に入りますが、「AT&D Lab.」はどのような位置づけなのでしょうか? そもそも「AT&D Lab.」は何の略ですか?
藤澤:長野高専では、10年以上前から他の高専と連携して、障害を持った方たちやその方たちを支える方に向けた支援機器を作る活動をしてきました。
以前は、文科省などに研究費を申請して、採択された課題で新しい支援機器を作るという活動がメインでした。しかし、令和2年度に「GEAR5.0」というプロジェクトに参加することになり、いろいろと活動が変わってきました。
「GEAR5.0」の詳細な説明は割愛しますが、簡潔に言うと、全国の5つの高専が協力して支援機器開発を通じて学生教育をし、開発したものを社会実装するというものです。
プロジェクトに参加した長野高専は、いわゆる研究開発ではなく、成熟した技術を使って地域課題を学生と一緒に解決し、それを社会実装するという方向に舵を切りました。そして、ものを作るには資金が必要だったので、いろいろな助成金に応募していました。ある助成金に応募する際に任意団体を結成する必要があったため、令和4年の8月に「AT&D Lab.」を結成し、助成金に応募して採択されました。
「AT&D Lab.」の正式名称は、「Assistive Technology and Devices Laboratory」です。日本語にすると「支援技術と支援機器開発研究所」といったニュアンスでしょうか。
設立当初のメンバーはGEAR5.0のメンバーでしたが、その後入れ替えがあり、現在は他高専の先生も含めて8名で活動しています。研究室の学生も加わるので、プラス10名ほどになります。
「AT&D Lab.」は長野高専内に作った研究チームで、規約も整備した学校公認の研究チームです。勝手に活動しているわけではありません(笑)。
インタビュアー:「AT&D Lab.」では様々な活動をなさっていると思うのですが、メインで行っていることを教えてください。
藤澤:「AT&D Lab.」の活動は、「GEAR5.0」の一部の活動を引き継いでいます。長野県内の特別支援学校を中心に困りごとのアンケート調査を行い、それを分析して新しい支援機器を提案・開発するという活動と、開発したものを社会実装するという活動の2つをメインで行っています。
新しい支援機器の提案および開発は学生も一緒に行っており、学生は「自分の思いだけでものを作るのではなく、それを使う人がどんな風に使うのか?」「どうすれば使いやすくなるのか?」などと考え、現場の声を聞きながら1年以上かけて新しい支援機器を開発します。
開発した支援機器を社会実装する際には、「ものづくりは楽しい!」と感じてもらいたいので、単に完成品を渡すのではなく、利用者自身がはんだ付けをしたりネジを締めたりして作る体験を大切にしています。
「この支援機器を本当に使いたいと思っている人に届けたい」という思いで、長野県内では年に2回、その他の県では年に2〜3回のワークショップを実施しています。
県外のワークショップは「GEAR5.0」で同じプロジェクトだった高専に協力をお願いして行っています。
インタビュアー:これまでにどんな支援機器を開発してきたのか教えてもらえますか?
藤澤:6つの支援機器と3つのWebアプリを開発してきました。3つのWebアプリのうち、2つは一般に公開して、誰でも自由に使える状態になっています。ユーザ登録も不要です。
公開している1つのアプリは、点字をタイピングする練習用のアプリです。盲学校などでは、点字を指先で読む練習を中心に行いますが、点字を書く練習も必要になります。通常は、点字タイプライタを使い、点字を実際に紙に打って、それを自分の指でなぞって正しいかどうかを確認します。しかし点字タイプライタはとても大きくて重く、持ち運びには向きません。さらに、毎回用紙もセットしなくてはならず、手軽に点字のタイピング練習をする環境が盲学校にはありませんでした。
盲学校からこれらのお悩みを受けて、我々は2つのものを作りました。1つは実際に持ち運びができる点字タイピング練習機器。もう1つが先ほどの点字タイピングを練習するWebアプリです。
点字タイピング練習機器は、松本盲学校のお子さんが「おとてんくん」と名付けてくれました。


点字タイピング練習機器とWebアプリには、それぞれ利点があります。実機は、電源を入れればすぐに使えて、入力した点字を音声でフィードバックしてくれるので、気軽に点字を練習できます。Webアプリの場合は使う場所にネットワーク環境が必要になったり、Webブラウザを立ち上げてサイトにアクセスするという手間が発生しますが、実機のように単にタイピング練習をするだけでなく、ゲームのような要素も追加することができます。黙々とタイピング練習する場合には手軽な実機、遊びながら学ぶならWebアプリがおすすめです。

Webアプリの2つ目は、点字墨字変換アプリです。これも盲学校の先生からの要望で生まれました。盲学校の先生でも、実は点字が読めない先生が少なくはありません。もちろん生徒たちは、点字で作文を書いたり日記を書いたりします。日記を受け取った先生は、その場で日記を読んでコメントすることができず、一度持ち帰って点字を翻訳し、翌日生徒さんに感想を伝えるといった背景がありました。「その場で点字を翻訳してくれる機器があれば」という現場の声に応えて作ったのが点字墨字変換アプリです。
また点字は、いろいろなところで目にします。例えば公共の建物には必ず点字で情報が表現されています。しかし建物の改修があった場合、点字だけ改修されないケースがあります。つまり、古い情報がそのまま残っている、誤った情報が示されているということになります。これは視覚障害者にとっては死活問題です。例えば駅の案内表示が間違っていて、表示ではこの先に階段があるはずなのに実際はホームだったりしたら大変なことになります。このアプリは視覚障害者が使うというより、晴眼者、目の見える人が点字を確認するために使ってもらいたいです。
このアプリは「セザリーヌ」という名前で公開しています。検索して使ってみてください。「セザリーヌ」にアクセスして点字を撮影すると、墨字に翻訳してくれます。100%正しくなくても良いのです。人間は訂正する力を持っているので、90%ぐらいの正答率があれば全く問題ありません。
機器については、これまでに6つを開発してきました。そのうち3つを「支援機器開発体験ワークショップ」として社会実装しています。1つ目は先ほどの「おとてんくん」、2つ目は今回は説明を省きますが「こころトーク」、最後の1つは「あいうえおキーボード」です。「あいうえおキーボード」は市販のDIYキーボードを改造しているので、組み立て方法さえわかれば誰でも作ることができます。年に数件問い合わせがあるので、一定数の需要があるのは事実です。Webアプリを含め、全てホームページで公開しているので、ぜひご覧ください。
藤澤:ここからは、ワークショップを行っている3つの機器についてご紹介します。

これは、私が作った最初の支援機器になります。最初というのは、実際に現場で使える支援機器として初めて作ったという意味です。
今からおよそ10年前の平成27年ごろ、長野高専近くの普通小学校に通うSMAの生徒さん向けに作った機器です。SMAとは「脊髄性筋萎縮症」という病気で、難病指定されています。SMAは発症の時期でI型〜IV型に分類されますが、私が関わった生徒さんは、最も重い症状で、24時間寝たきりで全介助でした。SMAは身体的には重症でも脳の機能は損なわれていないという特徴があると言われています。
そのお子さんの学校での生活は、介助者が付いて、本人の目の動きなどを見て介助者がお子さんの代わりに意思を伝えるというものでした。「果たして本当に本人が望んでいることなのか?」「本人が伝えたいことが本当に伝わっているのか?」といった保護者からの相談がありました。
そこで、指先で軽く触れるだけで反応するスイッチを作り、それを市販の意思伝達装置に接続することで、本人の意思が介助者を介さずに伝えられるのではと考えて開発したのが「触るスイッチ」です。そのお子さんの自宅や学校には複数の触るスイッチが用意され、いつでもどこでも直接意思疎通ができるようになっています。
触るスイッチはSMAのお子さんだけでなく、病弱で寝たきりのお子さんなどでも利用できます。最近では、舌でペロッとして機器を操作するという使い方もされているようです。我々が推奨する使い方ではありませんが、そんな使い方をされている方もいらっしゃいます。

2つ目は「Card to Speech」です。これは、先ほど説明を省略した「こころトーク」からの派生になります。
「こころトーク」とは、発話困難な人や人前で話せない人など、何らかの理由で発話に難を感じている人に向けて作った機器です。市販のUSBキーボードを接続して仮名入力すると、その通りに発話します。ただし課題として「キーボードを持ち歩かなければならない」という点がありました。
そこで考えたのが、言葉の入力をキーボードではなくSuicaのようなカードにすることでした。あらかじめ必要な言葉をカードに入れておき、そのカードを機器にかざすと発話するという仕組みです。この機器を新たに「Card to Speech」と名付けました。非常に人気があり、カードへの言葉の登録方法などもサポートしています。

最後に紹介するのが「つなが〜る」です。これは特別支援学校からの依頼ではなく、長野県作業療法士会からの要望で生まれた機器で、一般的には「スイッチインターフェース」と呼ばれる支援機器です。
「購入すると高いし、DIYしてみたけれど壊れてしまった。何とかしてほしい」という声から開発しました。スイッチインターフェースは、スイッチを利用して様々な機器を操作している人が、自分のスイッチを使ってパソコンやタブレットを操作できるようにするための機器です。
現在市販されているスイッチインターフェースは専用ソフトを使って動作を設定する仕様が多く、Windowsでしか作動しないなどの制約があります。しかし「つなが〜る」はOSを選びません。Windows、MacOS、iOS、Androidすべてで動きます。
また、専用ソフト不要で、各OS内のメモ帳などの編集アプリでスイッチの挙動を設定できます。さらに複数の機能を1つのスイッチに割り当てることができます(例:1番スイッチに「Ctrl」と「s」を割り当てる)。キーボード入力だけでなくマウス操作も設定可能です。
全部で10個のスイッチを接続できるので、マウスの上下左右に加え6つのキーボード挙動を割り当てられます。「つなが〜る」はUSBケーブルでパソコンと接続して使用するため電源不要です。筐体はレーザーカッターでアクリルをカットして作り、カラーバリエーションも豊富です。ワークショップでは好きな色を選ぶことができます。
インタビュアー:さすが高専という感じですね。これまでに開催したワークショップは何回ぐらいですか? また参加者数は?
藤澤:そうですね、紹介した3つの機器についてこれまでに20回を超えるワークショップを行ってきました。長野県内では年に2回実施で10回になります。県外でも毎年2〜3回ぐらい行っているので、10回を超えています。
参加者数ですが、毎回10組を上限として実施しています。チームを構成して行ったり、各自で行ったりしますが、部品代や会場の規模などを考慮して、10組にしています。毎回満員というわけではなく、少ないときは3組というときもあります。平均すると毎回6〜7組ほどでしょうか。参加者からは好評を得ています。


インタビュアー:ワークショップの実施費用は毎回どうされているんでしょうか?
藤澤:ワークショップで作る機器の部品代などは、企業様からの寄付でまかなっています。現在は、長野県内の3企業様からご寄付いただき運営しています。以前、クラウドファンディングで部品代を集めたこともありましたが、毎年そうするのもおかしな話なので、今は企業様にお願いしています。
インタビュアー:1口の金額は設定されていますか?
藤澤:1口いくらとか、何口からなどとは決めていません。ただ、長く続けていくことが大事なので、「100万円寄付します。」ではなくて、「10万を10年お願いします!」とお伝えしたいです。もちろん、100万円が少ないわけでもなんでもありません。私の想いとしては、1社あたりの寄付は少額で結構で、多くの企業様にこのような活動に参加してもらいたいと考えています。
福祉機器や支援機器の類は、正直なところ商売には直結しづらいです。障害を持つ方からよくあるのが、「昔あった支援機器が製造中止になり、とても困っている」とか「機器としてあったのに、アプリになってしまった」といったお声です。アプリは便利かもしれませんが、障害のある方にとっては使いにくい一面もあります。このようなことが起こらないように、同じ支援機器を長く供給し続けるために、多くの企業様に関わってほしいと思っています。
インタビュアー:最後に、今後の活動について教えてください。
藤澤:現在進行形で新しい機器を開発しており、これらの情報はSNSを通じて発信しています。そして、これらの機器を社会実装するために、ワークショップを今よりも多く行う予定です。そのためには、どうしても部品代が必要になります。多くの企業の方にこのような活動にご賛同いただき、ご支援いただければと思います。
支援の形は様々です。資金提供だけが支援ではありません。例えば部品や筐体の部材の提供、無料での動画制作やホームページ運用など、少しずつご支援をいただければ幸いです。ドラゴンボールの元気玉のようなものですね(笑)。
インタビュアー:本日はどうもありがとうございました。