2025年2月19日(水)〜21日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて「第23回 スマートエネルギー WEEK【春】」が開催される。
同展は、水素・燃料電池、太陽光発電、二次電池、スマートグリッド、洋上風力、バイオマス発電、ゼロエミッション火力、脱炭素ソリューションなど、エネルギーの生産・運用に関わるさまざまな技術に出会える総合展示会である。
同時開催展を合わせて1600を超える企業・団体が出展し、予想来場者数は72,000人。入場は無料。来場者登録制の本展は、公式サイトから来場事前登録を行える。
本記事では、主催のRX Japan株式会社への独自取材やプレスリリースをもとに、その見どころについて紹介する。
\来場事前登録はこちら/
目次
■「スマートエネルギー WEEK【春】」概要
■ 【特別企画】BIPV WORLD -建材一体型太陽光発電ワールド-
■ 【注目の構成展】BATTERY JAPAN【春】~第18回 [国際] 二次電池展~
■ 【講演スライドのデータを無料配布】注目のセミナー
■「スマートエネルギー WEEK【春】」の来場事前登録はこちらから
「スマートエネルギー WEEK」は、先端技術によるエネルギーの生産・供給・消費の効率化・持続化を目指すスマートエネルギーの分野で世界最大規模を誇る総合展示会だ。
政府が策定する「第7次エネルギー基本計画」においては、2040年度の電源構成について再生可能エネルギーを「4~5割程度」とし、2050年にはカーボンニュートラル達成を目標とするなど、企業や社会インフラの再生可能エネルギーへのシフトは喫緊の課題である。
第23回を迎える今回展は、7つの構成展および特別展からなり、水素・燃料電池、二次電池、太陽光発電、スマートグリッド、風力発電、バイオマス発電、ゼロエミッション火力発電 といった各エネルギー関連分野の多様な企業が集結し、現在と将来に向けたソリューションを展示する。
また、今回展では特別企画「BIPV WORLD -建材一体型太陽光発電ワールド-」が開催され、太陽光発電の利用拡大と効率化を支えるさまざまな技術にアクセスできる。会期中、GX(グリーン・トランスフォーメーション)を主題とする「GX経営WEEK」も同時開催される。
以下は各構成展の内容だ。
<構成展>
• H2 & FC EXPO【春】~第23回 [国際] 水素・燃料電池展~:水素の社会実装に向けて、水素を「つくり」「はこび」「ためて」「つかう」ためのあらゆる技術が出展
• PV EXPO【春】~第20回 [国際] 太陽光発電展~: 次世代太陽電池から太陽光発電所の建設、保守・運用まであらゆる製品・技術が出展
• BATTERY JAPAN【春】~第18回 [国際] 二次電池展~:二次電池の研究開発、製造に必要なあらゆる技術、部品・材料、装置が出展
• SMART GRID EXPO【春】~第17回 [国際] スマートグリッド展~: VPP(仮想発電所)やDR(デマンドレスポンス)などスマートグリッドに関するさまざまな技術が出展
• WIND EXPO【春】~第15回 [国際] 風力発電展~:風車から風力発電所の建設、保守・運用、洋上風力技術まであらゆる製品・技術が出展
• BIOMASS EXPO~第10回 [国際] バイオマス展~:バイオマス燃料から発電システム、熱利用技術まであらゆる製品・技術が出展
• ZERO-E THERMAL EXPO~第9回 ゼロエミッション火力発電 EXPO~:発電システム、プラント設備から保守・運用技術、水素・アンモニア活用まであらゆる製品・技術が出展
• [特別企画]BIPV WORLD -建材一体型太陽光発電ワールド-:BIPV技術に特化した展示やカンファレンスを実施
建築物の構造やファサードに太陽光発電材料をシームレスに組み込む革新的な技術である、BIPV(Building-Integrated Photovoltaics)建材一体型太陽光発電は、建築物の美観と発電効率を両立させ、さらにはメンテナンス性の向上なども見込める画期的な技術である。
同展では、同技術と親和性の高いペロブスカイト太陽電池を始め、太陽電池一体型のガラス建材・外壁材・屋根材、各種フィルム、エネルギーマネジメントシステムなどの関連技術の展示が行われる。また同分野に関するセミナーも実施され、BIPVの最新の知識をキャッチアップできる。
[関連出展製品]
■ モテック株式会社 BIPV 太陽光発電モジュール
モテック株式会社はZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)普及を目指し、さまざまなBIPVモジュールの開発を行っている。同社の製品は建築物の外観に合わせて、フレキシブル、軽量、カラー、木目調・石目調などを選択できることが特徴である。
■ Jiangsu X-Solar Green-Building Technology Co., Ltd.
bipv二重ガラス曲面タイル
Jiangsu X-Solar Green-Building Technology Co., Ltd. は未来型セル技術の研究開発、フレキシブル太陽光発電モジュール、BIPVビル用太陽光発電モジュール製品の製造等を行う企業である。今回同社は各種BIPV製品の展示を行う。同社のbipv二重ガラス曲面タイルは美観と発電機能を両立し、カーボンニュートラルの達成に貢献する。
■ AGC株式会社 建材一体型太陽光発電モジュール「サンジュール®」
AGC株式会社は合わせガラスタイプを基本とした採光型・大型のモジュールによる太陽光発電システム商品「サンジュール®」を紹介する。同製品は、ガラスの採光性と耐久性を生かし、さまざまな場所に施工できる。合わせガラスのモジュールは高耐久性を備え、長期での使用が可能になっている。
BATTERY JAPAN(バッテリージャパン)は2050年カーボンニュートラル実現に向けた再生可能エネルギーとEV普及のカギを握るバッテリー技術に焦点を当てた構成展だ。
二次電池の研究開発、製造に必要な技術、部品・材料、装置が出展され、世界各国から専門家が来場する業界の重要なイベントとして定着している。
主な出展対象製品は、電池用部品・材料、製造装置・付帯設備、バッテリーマネジメントシステム(BMS)、試験・検査装置、評価・分析装置、材料開発支援技術、次世代電池、電池リサイクル技術などである。
[関連製品]
■ LBHunet(株) EV充電補助用、VIB ESS
同社は近年注目を集めるVIB(バナジウムイオンバッテリー)を使用した、高速充電スタンドその他の展示を行う。高速な充放電が可能なVIB ESSを活用することで、低容量の電力グリッドだけで、スムーズな充電サービスが提供可能になる。
■ Guangdong Hynn Technology Co.,LTD.
5V High Precision Battery Testing Equipment
Guangdong Hynn Technology Co.,LTD. は19年以上の実績をもつ電池テスト・セル仕上げのプロフェッショナルである。5V High Precision Battery Testing Equipment は同社の技術により、高周波化と小型化、さらに高効率化を実現した製品である。今回同社は、新開発のエネルギーストレージ関連の製品とソリューションを紹介する。
■ HiTS (Shanghai) Hydrogen Power Technology Co., Ltd.
Phoenix H25 水素駆動ドローン
HiTSは空冷式水素燃料電池システムを開発し、中国初のドローン用空冷式燃料電池を提供したパイオニアである。今回同社は水素生成・充填一体型装置、水素駆動ドローン、水素電動二輪車等を紹介する。
[関連セミナー]
■ 2025年02月19日(水)|12:30 ~13:30
BJ-K 我が国の電池産業政策と戦略
□ 蓄電池産業の現状と今後の方向性(仮)
経済産業省 商務情報政策局 電池産業課長 青木 洋紀氏
□ 次世代電池を考える
日産自動車(株)先端材料・プロセス研究所 所長 高木 潔氏
昨今のCO2排出量削減の流れのなか、電動車両へのシフトは喫緊の課題である。一方、さまざまな車両に見合ったエナジーストレージへのソリューションはいまだ発展途上にある。同講演では電動化シフトの鍵となる次世代電池について、将来性、課題、技術について議論する。
出典:スマートエネルギー WEEK セミナープログラムページ
■ 2025年02月20日(木)|12:30 ~13:30
BJ-SK グローバルトップ企業が描く展望とビジネス戦略
□ BYDの電池戦略
BYD Co., Ltd. Tokyo Office 総代表 陳 浩氏
世界的なEVメーカーであるBYDは長年の間、電池を同社の中核製品として進化させてきた。同講演では、BYD独自のブレードバッテリーの現状及び今後の戦略について語る。
□ LG Energy Solution's Advanced Battery Technologies
(LG Energy Solution の先進的バッテリーテクノロジー)
LG Energy Solution Chief Technology Officer (Senior Vice President) Je Young Kim 氏
電気自動車やエネルギー貯蔵システムの需要が急速に高まる中、これらのアプリケーションの重要な構成要素であるリチウムイオン電池技術は急速に進化しつつある。同講演では、材料、セル、BMS、製造プロセス、知的財産戦略など、多様な電池技術を紹介する。
出典:スマートエネルギー WEEK セミナープログラムページ
■ 2025年02月21日(金)|12:30 ~13:30
BJ-S 電池・EV産業の市場動向と展望
□ グローバルにおける電池・EV産業の現状と展望
デロイト トーマツ コンサルティング(同)
執行役員 自動車セクター 後石原 大治 氏
昨今、市場成長の鈍化がささやかれるEV(電気自動車)と車載電池の将来動向を、個別企業におけるビジネスや産業育成の視点と、より俯瞰した国・地域間での資源と産業の競争の両視点から語る。
□ 自動車・電池産業のサステナビリティとグローバル戦略
(株)ゼロボード 営業本部 本部長 / 取締役
Zeroboard[Thailand] Co., Ltd. 小野 泰司 氏
自動車・電池産業を取り巻く欧州電池規則、自動車LCA等のグローバルの動向や、今後ますます重要性が高まるサプライチェーンデータ連携等、競争力に直結するサステナビリティ戦略について解説する。
出典:スマートエネルギー WEEK セミナープログラムページ
\来場事前登録はこちら/
同展開催の3日間、200のセミナーが実施され、エネルギー分野を牽引するトップレベルの識者による講演・カンファレンスは、同分野の現在と未来について知るうえでまたとない機会を提供する。
また、今回展の基調講演・特別講演では当日会場で受講した来場者に限り、講演スライドのデータを無料配布予定だ(※一部講演を除く)。
■ 2025年02月19日(水)|10:30 ~11:20
SEW-K 気候変動のインパクトと我が国のGX政策
□ オープニングスピーチ:世界エネルギー・環境危機の勝者と敗者は誰だ
ICEF運営委員会 議長 / タナカグローバル(株)CEO /
元国際エネルギー機関(IEA)事務局長 田中 伸男 氏
脱炭素に向けた各国のエネルギー政策を俯瞰しつつ、日本と韓国の協力による次世代原子炉とクリーン水素のサプライチェーンの可能性について語る。また、持続可能な原子力運用のための国際協力のためのJAKUSとNACEPの構想について解説する。
□『エネルギー基本計画』と日本のGX政策について
経済産業省
資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部長
伊藤 禎則 氏
2050年カーボンニュートラルの目標実現に向けた我が国の動きと資源エネルギー庁の取組について紹介する。
出典:スマートエネルギー WEEK セミナープログラムページ
■ 2025年02月19日(水)|10:30 ~11:30
WD-K 風力発電導入に向けた政策と展望
□ 洋上風力政策の現状と今後について(仮)
経済産業省 資源エネルギー庁 新エネルギー課
風力政策室 風力政策室長 古川 雄一 氏
洋上風力発電政策について、再エネ海域利用法に基づく着床式洋上風力発電を中心とした案件形成の状況と、今後加速的に導入をはかっていく浮体式洋上風力発電の政策現状等について、サプライチェーン形成や人材育成といった産業政策の観点からも説明を行う。
□ 洋上風力発電の導入に向けて
国土交通省 港湾局 海洋・環境課長 白井 正興 氏
国土交通省では、洋上風力発電の導入促進に向け、促進区域の指定・管理や公募手続き、基地港湾の整備等を進めているほか、浮体式の導入を進めるための検討等、さまざまな取組みを行っている。これらの取組の現況や、今後の政策の方向性について紹介する。
出典:スマートエネルギー WEEK セミナープログラムページ
■ 2025年02月19日(水)|14:30 ~15:15
SG-S1 AI時代の電力システムの展望(対談)
・東京電力パワーグリッド(株)
取締役 副社長執行役員 最高技術責任者 岡本 浩 氏
・アマゾンウェブサービスジャパン(同)
代表執行役員社長 白幡 昌彦 氏
・TGオクトパスエナジー(株)代表取締役社長 中村 肇 氏
出典:スマートエネルギー WEEK セミナープログラムページ
■ 2025年02月21日(金)|10:30 ~11:30
PV-K 太陽光発電の導入拡大に向けた政策と展望
□ 太陽光発電の導入拡大に向けた政策動向
経済産業省 資源エネルギー庁
省エネルギー・新エネルギー部 新エネルギー課長 日暮 正毅 氏
□ 太陽光発電の最大限の導入に向けて(仮)
環境省 地球環境局 地球温暖化対策課 課長 吉野 議章 氏
2050年ネット・ゼロの達成に向けて、地域資源である再エネの最大限の導入拡大が重要であり、その中でもリードタイムの短い太陽光発電の重要性が増している。同講演では、脱炭素社会に向けた国内外の動きと太陽光発電の最大限の導入に向けた環境省の取組について紹介する。
出典:スマートエネルギー WEEK セミナープログラムページ
■ 2025年02月21日(金)|12:30 ~13:30
FC-S2 サプライチェーン構築に向けた戦略と展望
□ グローバル水素サプライチェーン構築に向けた取組みと今後の展望
三菱商事(株)地球環境エネルギーグループ 次世代エネルギー本部
水素インフラ開発部 部長 藤本 毅一郎 氏
三菱商事は総合商社として、多様な業界・産業の脱炭素ニーズに応えるための取り組みを幅広く行っている。同講演では、脱炭素社会の実現に不可欠な水素サプライチェーン構築に向けて、各水素キャリアの比較分析、具体的な取り組み等、現状と今後の展望について紹介する。
□ 水素サプライチェーン構築に向けた挑戦と課題
日本エア・リキード合同会社
エグゼクティブマネージャー ラージインダストリー・水素エネルギー事業本部 本部長
中筋 健介 氏
エア・リキードは産業ガスのパイオニアとして世界中で水素事業を展開し、水素の製造・供給だけでなく、エンジニアリングなど技術面でも強みを持つ。同講演では、FCモビリティ市場の開拓をはじめとする低炭素水素サプライチェーン構築に関する取り組みや課題について紹介する。
出典:スマートエネルギー WEEK セミナープログラムページ
■ 2025年02月21日(金)|14:30 ~15:30
ZET-S2 ゼロエミッション実現へ 業界トップの最前線に迫る
□ JERA ゼロエミッション2050に向けた取り組み
(株)JERA
執行役員 O&M・エンジニアリング戦略統括部長 中井 浩之 氏
JERAは「JERAゼロエミッション2050」を掲げ、再生可能エネルギーとゼロエミッション火力を推進している。脱炭素社会の実現に必要不可欠な再生可能エネルギーと、そのボラティリティに対して調整力を持つゼロエミッション火力の取り組みを紹介する。
□ 三菱重工が取組むゼロエミッション実現へのアプローチ
三菱重工業(株) シニアフェロー GXセグメント
副セグメント長 田中 克則 氏
カーボンニュートラル社会実現に向けた動きについては、国や地域により規制、補助制度が異なり、脱炭素技術利用にも相違がある。グリーン/ブルー水素・アンモニア発電、水素製造、CO2回収などの三菱重工の脱炭素技術の開発状況とともに、同社が関連するプロジェクトについて紹介する。
出典:スマートエネルギー WEEK セミナープログラムページ
\来場事前登録はこちら/