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展示会レポート 2024.11.13

2024年10月15日(火)〜18日(金) 幕張メッセにて開催

動画展示会レポート「CEATEC 2024」(前編)

基板の窓口編集部

プリント基板関連ピックアップ記事 動画展示会レポート「CEATEC 2024」(前編)

2024年10月15日(火)〜18日(金) 幕張メッセにて「 CEATEC 2024(シーテック 2024)」が開催された。

同展はデジタルイノベーションをテーマとする国内最大級の展示会だ。会期4日間の登録来場者数は、前年比25.8%増となる112,014名を記録した。

基板の窓口では、同展における注目の出展企業を総力取材。出展各担当者によるブースでのインタビュー動画をもとに、各社の最新製品や技術をお届けする。本記事では前編として、全取材動画のうち約半分を紹介する。

公式サイト:https://www.ceatec.com/ja/

同展の次回開催予定は下記のとおりだ
    日時:2025年10月14(火)〜 10月17日(金)
    会場: 幕張メッセ
    出展募集開始:2025年2月

 

CEATEC概要

CEATECは一般社団法人電子情報技術産業協会が主催するデジタルイノベーションをテーマとした最先端IT・エレクトロニクスの総合展示会だ。1962年に開催の「日本電子工業展」をその源流とし、2000年から現在の「CEATEC JAPAN」としてスタートした、2024年はテーマに「Innovation for All」を掲げ、808社/団体が出展した。

出展分野は、電子部品・デバイス・ソフトウェア、システム・サービス、自動車、輸送用機器、航空宇宙、パーソナル、フィットネスなど幅広く、IT・エレクトロニクス関連の技術・製品・サービスの最新情報にキャッチアップし、各企業や団体同士の交流の場を提供している。

2024年展では、パートナーズパーク​、ネクストジェネレーションパーク、グローバルパーク​といったエリア企画や、Innovators Gatheringなど多数のイベントが開催され​​、業界のトップクラスの識者による100を超えるカンファレンスが行われた。

株式会社ミライト・ワン

エレベータ連携により従来難しかった、ビル内でのロボットの自律フロア移動を実現「エレベータ連携ソリューション」

https://youtu.be/56ezB5Qe7_E

ミライト・ワンは、エレベーターと連携するロボットソリューションの展示を行った。従来のロボットは平面移動が得意であったが、縦移動に課題があった。このソリューションにより、エレベーターを活用して異なる階層間での物資運搬や清掃が可能になり、人手不足が深刻な宿泊業や医療業界での労力削減に寄与している。

今年の提供開始以降、ホテルでの配送ロボット導入など実績を重ねており、多くの問い合わせが寄せられている。

株式会社ミライト・ワン

複数台のドローンをPCで遠隔管理「DJI Dock2」

https://youtu.be/yK2FCVgrSBw

ミライト・ワンが展示した「ドローンドック2」は、複数台のドローンを1台のPCで遠隔管理することが可能なソリューションである。このシステムにより、自治体や工事現場など、遠隔地の施設をオフィスから操作・監視でき、複数拠点の一括確認や安全パトロールの代替も実現する。

販売は開始されたばかりで、現時点での実績はないものの、今後の運用を見据えて航空法の規制に関する実証検証を進めている。

株式会社栗本鐵工所

SoftMRF®は感触を創り出す!MRFデバイス「20デバイス・22デバイス・60デバイス」

https://youtu.be/WFmN7k4Z4Yo

栗本鐵工所が開発したSoftMRF®は機能性流体の一種であり、普段は液体だが、磁場を与えると半固体になるユニークな流体だ。今回展で展示したSoftMRFデバイスは内蔵された電磁コイルの磁力によって、デバイスに充填されたSoftMRF®の粘性を変化させ、シャフトを回転させるものだ。これにより回転に必要な力(トルク)を、電流値の制御により滑らかに変化させることが可能になった。

同製品は人間の触覚の提示と再現をターゲットに開発された。本製品をゲーム機コントローラーに組み込むことで、状況に応じて操作部の抵抗力を変化させられ、臨場感や操作性が向上し、多彩な感触表現が可能となる。従来からある振動による感触提示とは異なり、人間が能動的に動かして感じる「回す、押す、握る」などの力覚提示を特に得意とする。

自発的に動作せずパッシブ方式のため、モーターで発生する巻き込まれ等の心配が無いことを特徴としており、消費電力基準のトルク値は1W当り最大0.8N(当社比較)のため、小型デバイスではバッテリー対応が可能だ。

ゲームセンターの音ゲーやVR体感機など、アミューズメント分野で採用されており、2023年に行ったクラウドファンディング では、一般のユーザー向けにアニメキャラクターの感触が体感できるアプリと感触ユニットを提供した。その感触ニットを 改良した「SAWARERU」はラスベガスで開催されたCES2024のイノベーションアワードを受賞している。

祥瑞ソリューション株式会社

360度カメラで遠隔監視からバーチャルツアーまで効率化!「PanoX V2、PILOT LOCK」

https://youtu.be/Xek94n-nvJo

祥瑞ソリューションはLabpano社の360°カメラ「PanoX V2」を中心に展示を行った。

同製品は最大8Kの高精細映像を360°で撮影可能であり、低遅延での360°ライブ配信ができる。高い防水・防塵機能を備え、様々な環境に設置可能だ。AIを活用した自動トラッキング機能で、効率的なモニタリングを実現できるうえ、他社システムとも連携可能だ。また、クラウド対応によるデータ管理も簡単に行える。これらの特徴により、建築、工場、農業などの現場モニタリングから、360°ライブ配信やバーチャルツアーといったマーケティング用途まで、多彩なシーンで活躍する。

実用例として「軽量化された背負式ライブ配信システムを使用し、オンラインとオフラインの巡回を組み合わせることで、巡回におけるKPIが50%向上」「倉庫の動態を監視するために、24時間365日途切れることなくライブ配信実施し、オンライン点検を通じて企業の人件費や出張費を30%削減」「遠隔での養殖基地見学を可能にし、養殖基地の展示の常態化を通じて、企業のブランド力と環境配慮を向上」などさまざまな実績がある。

株式会社テンフィートライト

台湾から初上陸の中小規模向けOLT「光ネットワーク用OLT」

https://youtu.be/Qmoy5A8XI-M

テンフィートライトは台湾のAirLive社の光ネットワーク用OLTを展示した。AirLive社は、10Gbps、2.5Gbpsと高速FTTHを実現し、迅速な対応、熱対策を含む安定した品質、多種多様な製品ラインナップの製造ラインを持つメーカーだ。世界各国に製品を提供しており、故障率低減に特に注力しているという。

集合住宅向けのプロバイダーサービスでは、LANケーブルを使った10Gbpsサービスはコストが配線工事を含めて高額だったが、光ケーブルや付帯設備工事は施工期間が短く電気代削減効果も高いため、1Gbpsサービスのトータルコストに迫ることが可能になった。

AirLive社自体は台湾国内より、主に海外向けに出荷しており、 世界各国の企業などに導入実績がある。 日本ではテンフィートライトが自社サービスにAirLive社製品を導入している。 特に中小規模の集合住宅向、 キャンパスネットワークや工場などの光ネットワーク構築にも最適な製品なため引き合いも多いという。

CCアーキテクト株式会社

介護施設などの電話システムを簡素化し、施設管理の効率アップ!「Fanvil ナースコールソリューション」

https://youtu.be/0jodHeG0AVU

Fanvil はビジネスに必要なコミュニケーションデバイスの総合メーカーだ。従来は専用の配線や高価なサーバー機器を必要としていたオフィスの電話や会議室のビデオ会議、ヘルスケアにおけるナースコール、ホテル電話、大規模施設の館内放送など、幅広い分野において、インターネット接続、WIFI、LANネットワークを活用することで大幅な効率化を実現する。

従来、総合病院等で利用されているナースコールシステムを導入するにはコスト、システムの設置場所、メンテナンス等の課題があったが、これらの課題をFanvilのナースコールソリューション解決する。ナースステーションに置かれたステーション端末が主装置の機能を兼ね、機械室に一切機器を置かずに必要十分なナースコールシステムを構築できる。1台のステーション端末で100台まで端末を制御可能で、それ以上の場合もステーション端末を簡単に増やすことができる。

オフィス電話・ホテルの実績では、クラウドと連携で、コストを50%以上削減した事例がある。 コストだけでなく、機械室のスペースを大幅に減らすことで他の用途に活用できた、メンテナンスの手間が大幅に減ったとの評価も得ている。

一般社団法人ミニマルファブ推進機構

誰もが半導体を作れることで、誰もが幸せになる社会を築くモデルケースとなる「ハーフインチウェハ、ミニマルファブ装置等」

https://youtu.be/0hOEXgirSGM

「ミニマルファブ」は、小型の半導体製造装置とシステムであり、従来の大規模な半導体製造装置と異なり、小さなウェハを用いるため装置も小型化されている。

ミニマルファブは10年以上かけて開発された、日本独自の技術であり、これによって個別のニーズに対応した少量生産が可能となり、試作段階の製品でも高コストを抑えた半導体チップ製造が実現する。

すでに10社がこの装置を導入しており、この装置を活用することで、新技術の早期実用化に貢献できると考えられる。

デルタ電子株式会社

デジタルツインの活用により、着想と現実を一体にする「Integra ソリューション」

https://youtu.be/RIX8nX3UHrs

デルタ電子は、同社の生産ラインで使用されている標準装置をソリューションとして展示した。

主なメリットとして、デジタルツインに対応したシミュレーターの導入や、スペース効率を高める、統一された規格の各種モジュールが挙げられる。

コロナ禍経て、人手不足が続くなか、効率的に短時間での立ち上げを可能とする装置設計が特徴だ。すでに生産工場に導入され、立ち上げ時間を50%以上短縮する実績を持ち、顧客からも高評価を得ている。

株式会社ビーマップ

長距離通信が可能なWi-Fi HaLow搭載!Wi-Fiアクセスポイント「 EAP112」

https://youtu.be/P7YFbw-He6c

ビーマップは、Wi-Fi HaLow搭載の新型Wi-Fiアクセスポイントの展示を行った。同製品は、Wi-Fi 6対応に対応し、Wi-Fi HaLowとLTEを内蔵した高性能なIoT向けWi-Fiアクセスポイントである。

これまでの長距離通信は速度の遅さが課題となっていたが、Wi-Fi HaLowへの対応により、最大1kmの範囲で数百Kbpsから数Mbpsの高速通信を実現している。

今月の発売開始後、多数の注文を受けており、期待が寄せられている製品である。

株式会社アルファドライブ

新規事業の成功率を“実践知”で高める「新規事業開発向けコンサル支援」

https://youtu.be/_J2nAaPRe7s

アルファドライブは、新規事業開発に特化したコンサルティングを提供し、企業の新規事業創出を全方位で支援している。

これまで200社以上の大手企業と共に、多様な事業アイデアを具体化し、子会社設立に至るまでのプロセスを共に構築してきた実績を持つ。また、社内での事業開発人材の育成も手掛け、さらに新規事業開発の評価基準の整備を支援することで、適切な投資判断ができる基盤づくりも行っている。

これまでに約1万9000件のプロジェクトを伴走し、200件の事業化を達成している。
基板の窓口編集部

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