2024年7月24日(水)~26日(金)、東京ビッグサイトにて、テクノフロンティア 2024(主催:⼀般社団法⼈⽇本能率協会)が開催され3日間の来場者数は、前回比108%である36,630名となった。
同展は、モーター技術を核に電動・駆動・伝達・制御・計測・ソフトウェアの要素技術、生産技術、EMC/熱対策技術などが集う総合展示会だ。基板の窓口は注目の出展企業を総力取材。出展各担当者によるブースでのインタビュー動画をもとに、各社の最新製品や技術をお届けする。
JEDEC準拠のワイドバンドギャップ(WBG)デバイスの解析を簡素化「ダブルパルステスト・ソリューション」
https://youtu.be/CyFrp7Uiddo
同社ブースでは、12ビット高分解能オシロスコープによるスイッチング素子の評価、ダブルパルステストのデモンストレーションを行った。これは最新のワイドバンドギャップ半導体の性能評価として行われるものだ。同社では周辺の機器、プローブを含めてトータルに提案を行っている。
高分解能オシロスコープやダブルパルステストができる評価機器についてはすでに類似商品が存在するが、同製品はオシロスコープ画面上でさまざまなカスタマイズに対応する点が特徴だ。PCにデータを移さずに自作のスクリプト実行し、結果を波形表示画面で確認できるため、オシロスコープ上で解析を完結できる。
今回の展示に関係の深いところでは、EV関連や車載電力機器関連で自動車産業のユーザー、その他多様な半導体メーカーのユーザーに支持されているという。
高品位で低ノイズの測定を実現!「光アイソレーション電圧プローブFF−1500、光プローブ電流センサOpECS」
https://youtu.be/O8hOkIrY0K4
光アイソレーションプローブは、今まで測定が困難であった、ノイズ環境下において、高品位な測定を実現する。同製品は高電圧大電流に対応し、特にパワーエレクトロニクス分野で活用されている。
インバータの動特性評価のダブルパルス試験により、コモンモードノイズを抑えた高品位な測定が実現できたと評価されている。
大電流と高放熱を両立する「内層厚銅HDI」優れた放熱性で発熱部品を守る「銅ベース基板」
https://youtu.be/Y0UX53dImMs
同社は通常より厚い銅箔を使用した「厚銅基板」や「銅ベース基板」の事例サンプルの展示を行った。
同社は、ユーザーの「高放熱」「熱拡散」「大電流時の性能」といった課題に対応し、産業機械や自動車など、あらゆる業界で課題となっている熱問題への解決を提案している。
多くの車載基板への採用実績を持ち、一例として「内層厚銅HDI」を採用した ハイブリッドカーの「ブレーキユニット」や「銅ベース基板」を採用した「LEDヘッドランプ」がある。 現在、車載用途以外への拡販も進んでおり、開発品として厚銅回路と制御回路を共存させた画期的な基板である「異種 導体厚 混在基板」がある。
お客様に合わせた専用設計のモーター開発!
https://youtu.be/8rY_RHV4CGQ
同事業部は、モーターのカスタム設計、試作、量産を行う。営業と技術業務に特化し、台湾およびベトナムのパートナー工場で生産するファブレス体制を取る。直流モーターの専用設計を通じて各用途に最適な品質保証と製造方法を提供していることが特徴だ。
今までに、専用設備機器、車両関係、電動工具、物流搬送機器など、多様なメーカーの要望に応じたカスタムモーターを製造しており、近年は、特にAIを中心としたロボット関係の制御用モーターの開発を通じて社会貢献を果たしている。
完全カスタム!「トランス・リアクトル製品」
https://youtu.be/hCB_akuskqU
同社の製品は全て完全カスタム対応であり、特別な仕様にも対応可能だ。
1台から対応できる完全カスタム品を生産するため、細かな仕様にも応えられ、顧客と二人三脚で問題を共有しながら製造を行う姿勢を取っている。さらに、国内生産により安定した供給が可能であり、創業80年の経験をふまえた提案力が強みだ。
試作段階から寄り添って作業を進めることで、開発期間の短縮に貢献する。トランスの販売だけでなく、ブレーカーや端子台などの部材も提供し、発注効率の向上にも寄与している。
熱伝導率 1700 W/m・K「高熱伝導グラファイト材料部品」
https://youtu.be/rFzb_MdUkO0
自動車や産業機械、情報通信など各市場でエレクトロニクス、電力エネルギー技術の貢献が求められる中、パワーデバイスやパワーモジュールの熱処理が課題になっている。それらに対して、高熱伝導グラファイトが有効なソリューションとして注目されている。
京セラの高熱伝導グラファイトはグラフェンの結晶を積層状にしたブロックであり、異方性を持つ。1700W/m・Kという銅の4倍の高い熱伝導率を持ち、これは通常のカーボン素材の熱伝導率を大きく上回る。また、比重はアルミ程度と軽量なことも特徴だ。
同製品は現在、試作・開発段階であるが、車載から民生品まで幅広い分野で試験運用が行われている。
プリント基板設計におけるノイズ対策ソフトウエア「DEMITASNX」
https://youtu.be/7OVJZj3Ints
同製品にはNECが検証したノイズ対策のルールが組み込まれており、CADデータを用意するだけで簡単にノイズ対策が可能だ。
2000年からはNECグループ外に販売を行い、海外も含めてこれまで500社以上のユーザーを持つという。
独自AIで流体シミュレーションの結果を高速かつ高精度に予測!「RICOS Lightning」
https://youtu.be/ygUSFKB7klc
同製品は、独自開発のAIで流体シミュレーションの結果を高速・高精度に予測するアプリケーションだ。シミュレーション工程が短縮されることで、設計製造の期間全体が短縮できる。また高コストな解析や実験に対して、事前にスクリーニングを行うことで解析・実験・試作のコスト削減を実現する。さらに、評価できるデザインパターン数を増やせることで最終的な製品性能の向上に貢献する。
解析担当以外でも使いやすく、設計者やデザイナーでもシミュレーションによる性能評価が可能なため、解析の専任者は専門的な業務に注力できる。
最近の事例では、計算に数日要するような「コルゲートフィン形の熱交換器における放熱挙動の解析結果」を15分で予測した。 同製品が適用できる流体解析の対象はさらに広がっており、今後は電子基板、エンジン、冷暖房、ラジエーター、バッテリー冷却、加熱炉、都市計画などでの活用が期待されている。
狭いスペースでも活躍!小型自動搬送ロボット「kachaka Pro」
https://www.youtube.com/watch?v=oLh58RU6j-E
kachaka Proは、非常に小型のAMR(自動搬送ロボット)であり、30kgまでの重量を搬送可能だ。狭いスペースにも入り込めることが特徴で、低コストかつ購入当日から使用可能な手軽さも魅力だ。
運用スペースの制限や高コストにより、従来AMRの導入が難しかった場面にkachaka Proが解決策を提供する。現在、同製品は大手自動車部品メーカーやハーネスメーカーにおいて、小型部品の搬送などに活用されている。
堅牢で信頼性の高い光アイソレーション技術により、高いノイズ除去と安全性を実現「産業機器・車載向けフォトカプラ製品」
https://youtu.be/y-llvKPu2FI
アバゴ・テクノロジーのフォトカプラ製品は高電圧から人体と電子回路を保護する半導体製品である。同製品は異なる電圧領域を絶縁すると同時に、2つの領域間での情報伝達を可能にする。
同社は産業機器、車載および航空宇宙向けの専用製品を多くラインナップしている。光を使用しない製品に比べて堅牢で信頼性が高く、最大12kVpeakの過渡絶縁電圧を実現する製品もある。
採用の歴史は古く、国内外で50年以上の実績を持つという。
腰痛対策を通じて職場の健康改善・啓発をサポート!「腰痛対策ソリューション」
https://youtu.be/3G08ozVGAEo
日本シグマックスは「身体活動支援業」を事業ドメインとし、医療、スポーツ、ウェルネスの分野で人々の身体活動を支援する製品・サービスを提供している。
同社は腰用サポーターやアシストスーツ等の現場への導入支援を通じ、カラダの負担軽減をサポートする。また、同社子会社が運営する腰痛ケア専門施設「SPINE CONDITIONING STATION 」の技術と経験を活用して、オンライン型の腰痛予防実践セミナーを開設し、健康改善・啓発をサポートしている。
これらの「腰痛対策ソリューション」は、腰の負担軽減、身体の内面からの腰痛ケアの両面で職場の腰痛課題を改善する。
ノイズ対策を解決し、製品の小型化に貢献「低ノイズ産業機器向け電源」
https://youtu.be/-7k8H1x_M5w
本展において株式会社ベルニクスは、低ノイズ絶縁型電源、低ノイズ高圧電源、高速負荷応答のPOLなどの電源製品をラインナップした。
一般に、各種測定器は正確なデータ取得のためにさまざまなノイズ対策が必要だが、同社の電源は電源由来のノイズを微小なレベルに低減することで、ノイズ対策に必要な回路等を不要にし、機器の精度向上と小型化に寄与する。
超音波診断装置、各種測定器など、低ノイズが求められる機器を中心に採用が広がっており、そのユニークさから長年にわたりユーザーからの支持を得ているという。
リアルタイム動画判定機能搭載、テスト・定型業務は自動化へ!RPAツール「Aurora/AiKer」
https://youtu.be/8N0IH6Hl6n4
「Aurora/AiKer」は、手動による測定作業、目視確認、不慣れなオペレーション、単純・長時間作業などによるヒューマンエラーやバラつきからユーザーを解放するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールだ。
同製品に搭載の画像判定機能は、様々なモードでの動画判定・静止画判定に対応する。また、各種ソフトウェアと連動させて画面上に見えているものを人が操作するように制御可能なため、既存のソフトウェア資産をそのまま活用できる。